★高橋新吉『ダダイストの睡眠』(松田正貴編、境界の文学、共和国、2017/08)
共和国の「境界の文学」シリーズ4冊目は、「発狂詩人」高橋新吉の文集。
巻頭から新吉発狂を報じる『読売新聞』(1922年12月22日)の記事が目に入り、はやくも不穏な気配。
詩はいくらか読んでいたけれど、本書に集められた文章は、はじめてお目にかかるものが大半でした。編者の松田正貴さんによる解説を頼りに楽しみたいと思います。
高橋新吉(1901-1987)ということは、今年は没後30年でもあるのですね。
『文豪ストレイドッグス』での登場もまたれます。
「ダダは一切を抱擁する。何者もダダを恋する事は出来ない。」
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現実と内面、正気と狂気のあわいを超えた、詩的言語の実践。『ダダイスト新吉の詩』(1923)によって一挙に《現代詩》を到来させた日本最初のダダイスト、高橋新吉。虚無思想と禅を基盤とし、時代と社会を超越した14編のほか、解説および略年譜を収録する。(版元ドットコム紹介文より)
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