「映画を拡張する声と説明芸術――『活動写真弁史』刊行記念」

2021年3月8日(月)の夜、ゲンロンカフェで、片岡一郎さん、渡邉大輔さんとともに「映画を拡張する声と説明芸術――『活動写真弁史』刊行記念」と題してお話ししました。

活動写真弁士の片岡一郎さんが書いた『活動写真弁史』(共和国)は、映画の移入とともに日本で生まれた活動写真弁士の実態と歴史を、史料の博捜から浮かび上がらせた労作です。活動写真弁史 片岡 一郎(著) - 共和国

初期の映画はいわゆるサイレントで、音がついておらず、しかしそれではなにがなにやら分かるまいというので、説明する者がつく。その説明の話芸が洗練されて、映画そのものはさることながら、活動写真弁士がスターとして注目を集める存在になったという次第、また、映画に音声がつくようになり、活動写真弁士という職が衰退してゆく様子を活写した、すこぶるつきの興味ある本です。

このゲンロンカフェのイヴェントでは、片岡一郎さんの活動写真弁士の実演も交えながら、また、映像研究者の渡邉大輔さんの見事な進行によって、「映画を拡張する声と説明芸術」を巡る議論が立体的に展開されました。

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(写真は、ゲンロンカフェのツイートより)

ゲンロンカフェの映像配信プラットフォーム「シラス」では、アーカイヴ動画として2021年9月5日まで視聴できます(有料)。

genron-cafe.jp

shirasu.io

www.hanmoto.com