石原郁子『女性映画監督の恋』芳賀書店、2001/08、amazon.co.jp)#0174*


映画評論家石原郁子(いしはら・いくこ, 1953-2002)氏による女性映画監督・作品論。内外の女性映画監督による作品36本についての批評(第一部)と、女性映画監督の現在についての分析(第二章)、日本で公開された内外の女性映画監督による映画のデータから成る。第二部は、見出しがそのまま主張をよくあらわしているので、下記目次ではやや細かめにひろっておきたい。

第一部 女性映画監督の恋――三十六本の作品から
第一章 男恋
第二章 女恋
第三章 枠を超えて


第二部 女性映画監督による成果と今後の可能性――巻末データを読みながら
1 日本のドキュメンタリー、文化映画はきわめて優秀な女性監督によって支えられている
2 日本には「同時代のおとなの女性」を描いた劇映画がほとんど存在しない
3 日本にはジェンダーに疑問を提出する商業映画がほとんど存在しない
4 日本にはセクシュアリティの個性を扱った劇映画もほとんどない
5 日本の女性映画監督にとっての実験短編映画
6 ゲイを愛する女性たち
7 女性を愛する女性たち
8 規模から見た女性映画
9 女性だけでも映画はつくれる
10 女性監督のいる国、いない国


第三部 日本公開1985-2001女性映画監督作品全データ


あとがき