植田康夫川本三郎+清田善昭+津村喬『変貌する読書空間』学陽書房、1982/05)


1980年代初頭の読書論。古本屋の軒先で拾いあげた一冊。

・「第一章 今、本はどう読まれているのか」(植田康夫
・「第二章 今、本はどう書かれているのか」(川本三郎
・「第三章 今、本はどうつくられているのか」(清田善昭)
・「第四章 結局、今、本の世界はどうなっているのか」(津村喬


なぜ若者は本を読まなくなったか、教養が崩壊したか――それにしてもいったいいつから言われ続けているのだろうか?――といった分析が興味深い。大学闘争(1969-1970)を経過して、文化的ヒエラルキーに対する反発が顕在化、そこに漫画やニュー・メディアなどの活字の対抗者が多数あらわれて……といった分析はどの程度妥当なのだろうか。



中山信如『古本屋「シネブック」漫歩』ワイズ出版、1999/10、amazon.co.jp


映画関係専門古書店「稲垣書店」店主のシネブック(映画書)案内。こういう本を読むと、さらに映画書を読みたくなってしまうのであった。


『シネティック』no.1 1993(洋々社)
☆特集=映画史の挑発
☆小特集=ドゥルーズの『CINÉMA』


淀川長治映画塾「[恐怖千一夜] カール・ドライヤーの芸術」ほか


『シネティック』no.2 1995(洋々社)
☆特集=変容としての映画史


淀川長治映画塾「[スラップスティック列伝] サイレント・コメディーの芸術」ほか


『シネティック』no.3 1999(洋々社)
☆特集=偏愛する映画史


淀川長治映画塾「私のベスト・ワン――内田吐夢を語る」ほか


この雑誌については、「哲学の劇場」にて目次情報を作成する予定。no.4は出るのだろうか?