「日本経済新聞」に松岡正剛『擬』書評を寄稿しました

「日本経済新聞」2017年11月25日朝刊に、松岡正剛『擬 MODOKI――「世」あるいは別様の可能性』(春秋社)の書評を寄稿しました。

 風が吹いたからといって桶(おけ)屋が儲(もう)かるとはかぎらない。

 この、巻頭に置かれたユーモラスな諺(ことわざ)モドキが本書全体を象徴している。「こうなればそうなる、そうなればああなる」と理屈では考えられても、事業も人生もたいていそうは問屋が卸さない。合理的な予想を集めて未来がぴたりと分かるなら誰も苦労はしない。むしろ人や物事の組み合わせから予期せぬことが生じるのが常であろう。

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同紙書評欄、5度めの登場となりました。