「ゲームクリエイター育成会議」第3号

ゲームジャーナリストで講師もお務めの小野憲史さん(@kono3478)が企画・編集する「ゲームクリエイター育成会議」第3号でインタヴューを受けました。

小野さんが今回のインタヴューの狙いを書いた前書きを引用してみます。

「専門学校・大学でゲームクリエイター教育を行われている、悩める先生方」に向けたインタビュー本の第3弾です。今回は文筆家・ゲーム作家として数々の作品を世に上梓されている、山本貴光さんに「教養」について話を伺ってきました。

 


山本さんのお名前を初めて耳にしたのは書籍『ルールズ・オブ・プレイ ゲームデザインの基礎』(ソフトバンククリエイティブ)の刊行時です。アメリカで2003年に出版されて以来、日本でも大きな話題を集めました。そこから遅れること8年、2011年に上巻が日本でも出版。さらに2年の歳月を経て、2013年には下巻が出版され、この大著が日本語でも読めるようになりました。

 


ここまで遅れたのは翻訳の問題でした。タイトルの「プレイ」という語句ですら、「遊ぶ・もてあそぶ・きらめく・そよぐ・噴出する・試合をする・演奏する・演じる・ふるまう・面白半分でする・ゲームをする・つけこむ・受け取られる・参加する」など、さまざまな意味を含んでおり、ピッタリとした訳語が存在しない。しかも本書は学術書という性格上、アカデミックな文脈にのっとった翻訳が求められます。そのため、翻訳に相応の教養が求められるのは明らかでした。まさに、『戦国無双』など数々のゲーム開発にたずさわられ、書籍『文学問題(F+f)+』(幻戯書房)の上梓など、幅広い活躍をされている山本さんでしかなし得なかった偉業でしょう。

 


山本さんはまた、筆者が2017年5月より非常勤講師をつとめている専門学校東京ネットウエイブで10年以上、非常勤講師をつとめられてきた、いわば筆者の大先輩にあたります。そのため、授業の進め方のコツなどについて、直接お話を伺いたいと思っていた人物のお一人でした。

 


なぜゲームクリエイターに教養が必要なのか。どのようにすれば学生に教えられるのか。本書が何らかのヒントになれば幸いです。

表紙に大きく写真が出ておりますが、どうか目をつぶってくださいませ。