「推しがいるということ――宇佐見りん『推し、燃ゆ』について」

河出書房新社のウェブサイト「Web河出」に、「推しがいるということ――宇佐見りん『推し、燃ゆ』について」が掲載されました。

この文章は、『文藝』2020年冬季号(河出書房新社)に書いた「文芸季評 文態百版」からの抜粋です。毎回、それに先立つ3カ月分の文芸誌に載った文章を中心に、印象に残ったものを紹介しています。その号はぶっちぎりで『推し、燃ゆ』でした。というわけで書いたのが上の文章なのでした。

宇佐見りんさんは、2019年に「かか」で、第56回文藝賞と第33回三島由紀夫賞を受賞。2021年には「推し、燃ゆ」で第164回芥川賞を受賞しています。『文藝』掲載後、単行本として刊行された同書は、多くの読者を獲得している模様。

私の文章は、こんなふうに始まります。

「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。」

 SNSを日常的に使っている人なら、この二文だけで、すでにさまざまな思いや記憶が脳裡を去来するに違いない。なんならしばらく、この先を読まずに想像で楽しめるかもしれない。これは、宇佐見りんの文藝賞受賞作「かか」 に続く第二作「推し、燃ゆ」(「文藝」秋季号)の冒頭である。「草枕」の、「雪国」の、「第七官界彷徨」の書き出しのように、一読して忘れ難いパンチラインだ。

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