2022年11月12日(土)は、吉川浩満くんとともに、INSTeMという新しい組織のキックオフシンポジウムに参加しました。
INSTeMについては、公式ウェブサイトの「INSTeMについて」に説明されています。引用すれば、以下の通りです。
地球温暖化が非常事態の域に達し、新型コロナ禍がいまだ世界を覆い、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、各国の経済が危機的状況を迎えるなか、私たちは、自分たちがとても複雑な社会のなかにいて、世界のあらゆることがらがたがいに結びつきあっていることを、あらためて強く感じています。
多くの人々が、社会の複雑さや世界の結びつき方をはっきりと理解したいと、それらを踏まえてよりよく生きたいと、願っています。アカデミズムや専門家の本来の役割の一つは、そのための知識を提供することにありました。
ところが現在、そのような求めに対して大学や学会は十分に対応することができず、マスメディアも型にはまった論評しかできておらず、たとえ有用な知識や方策が示されても、それらは瞬く間にSNSの情動のうねりに呑み込まれて、タイムラインを流れ去ってしまいます。
この状況へ一石を投じるべく、2022年7月1日、一般財団法人INSTeMはアカデミズムとジャーナリズムの間、専門知と日常知の間、専門家と非専門家の間、マスメディアとSNSの間、各国や各地域の間に位置し、それらを架橋するような、独立したネクサス(nexus)として出発しました。
「INSTeM」は、“Inter-field Network for Science, Technology and Media Studies”の略称です。
「インステム」と呼んでください。
この組織は、次のことを目指しています。
- 科学技術社会論、メディア論を2つの目玉としつつ、inter-disciplinary(学際的)で、inter-field(領域横断的)なシンポジウム、出版、ワークショップ、ネットでの情報発信などをおこなう。
- ハンドリングしやすい適度な規模を維持し、INSTeMならではのユニークな研究と学習の場を生み出す。
- 英日バイリンガルで活動し、東アジアを中心として「グローカル」に人や組織をネットワークする。
どうかみなさまのお力添えをください。よろしくお願いいたします。
一言でいえば、大学と社会のあいだをさまざまに架橋することを念頭において、あれこれ模索しようというわけです。
今回のシンポジウムの概要を、やはり同公式ウェブサイトの当該ページから画像で引用しておきましょう。
吉川くんと私は、「「知識OS」の仕様書の原案」と題して8分ほどお話しをしたのち、パネルディスカッションに参加しました。下の画像は、プレゼンテーションの際に表示したスライドの表紙です。