『オルタナティヴ・モダン——建築の自由をひらくもの』(TN Probe Vol.13、TNプローブ、2005/05、amazon.co.jp)#0393


TNプローブ叢書第13弾。TNプローブというのは、

TN プローブは、1995年から株式会社大林組が行っている文化事業の一つで、展覧会・講演会・ワークショップなどの活動や相互交流を通じて、建築家、都市プランナーといった専門家は勿論、一般生活者ひとりひとりが、共に都市・建築に関する様々な問題について情報交換し、探求(Probe=プローブ)し、私たちを取り巻く環境に対する意識をもつ機会を提供しています。


従来のジャンルにとらわれない新テーマをもって、これからの都市づくりに必要な様々な視点や建築に対する姿勢の可能性を探り、都市・建築を考えていく場として活動していきたいと考えています。

http://www.tnprobe.com/info/about.html


という活動。


本書は、2004年2月から7月までTNプローブで行われた連続レクチャーの記録。0から4までの五分冊で構成されており、第0分冊では五十嵐太郎小野田泰明金田充弘、後藤武の四氏による総括シンポジウム、第1分冊から第4分冊までは、それぞれ、伊藤豊男、青木淳藤本壮介西沢立衛当人を交えたレクチャーと討議が収録されている。


表題の「オルタナティヴ・モダン」とは、五十嵐太郎氏による言葉で、

近代建築〔モダニズム〕の概念そのものをリセットし、「ありえたかもしれないモダニズム(オルタナティヴ・モダン)」を新しく出現させる試みと捉えられる。


かつてポスト・モダニズムの建築は、修辞学的な操作によってモダニズムを相対化し、その差異を唱えることに終始してきた。しかし、「オルタナティヴ・モダン」は、モダニズムを否定するのでも、そこから脱却しようとするものでもない。モダニズムが本来もっていながら、さまざまな制約から落としてしまった他の可能性が、現代の技術や社会の力によって結実されようとしているものではないか、という仮説である。

(第0分冊、序文より)


内容はこれから検討してみようと思う。


⇒tnprobe.com
 http://www.tnprobe.com/contents/index.html
 TNプローブのサイト。デザインに懲りすぎていて使いづらいのが瑕