エウクレイデス『原論』

エウクレイデス『原論』(ヴェネツィア、1482年、ラテン語訳)

Preclarissimus liber elementorum Euclidis perspicacissimi

エアハルト・ラートドルトによる『原論』最初の印刷本。

リンク先のInternet Archiveにある本は、最初のページに長いメモが書き込まれている。

 

 

「140人がこの夏おすすめする一冊 2018」

青山ブックセンター本店で「140人がこの夏おすすめする一冊 2018」が始まりました。

わたしは、目下文法にかんする本に取り組んでいることもあって(?)、あの文法書を選んでみました。

 

また、同店では6月に青山ブックセンター六本木店閉店直前に行ったブックフェア「あることないこと――虚実の境界で遊ぼう」も(少し縮小して)開催されております。

 

文芸季評「文態百般」第2回

河出書房新社の「Web河出」に、文芸季評「文態百般」の第2回が掲載されました。

 

今回から「群像」「新潮」「すばる」「文學界」「文藝」の五誌に加えて、「小説トリッパー」「たべるのがおそい」「三田文學」「早稲田文学」の四誌を観測範囲に加えます。これらの九誌に掲載された文芸作品のリストも掲げています。これをご覧いただくと、この3カ月でどんな作品が発表されたのかを確認いただけます。

次号以降も、観測範囲を広げて参る所存です。いったいどこまで広がってしまうのだろうか……。理想的には国内だけでなく、他の地域の他の言語で書かれた文芸誌も観察範囲に含めたいと念じております。比較文芸誌批評と申しましょうか。

今回は「数学セミナー」で連載中の「数学短歌」にも触れています。

では、肝心の作品については、どれを選んでコメントをしているか、ご覧いただければ幸いです。

 

『アルド版アリストテレス著作集』第1巻

『アルド版アリストテレス著作集』第1巻(1495)

ΕΙΣ ΟΡΓΑΝΟΝ ΑΡΙΣΤΟΤΕΛΟΥΣ

 

アルドゥス・マヌティウス(アルド・マヌーツィオ、1449-1515)が刊行した「アリストテレス著作集」の第1巻。いわゆる「オルガノン」の諸作品を収めた巻。ギリシア語で印刷されている。

 

 

下記サイトには全巻のデジタルデータがある。

Digitale Bibliothek - Münchener Digitalisierungszentrum

 

人工知能研究と神経科学

個人的には19ページに書かれている「人間はシミュレーションをベースとしたプランニングにより、長期予測に基づいた行動選択を行っている可能性」という点に興味がある。

人はなぜ遊ぶのか(ゲームに限らず、文学や映画を楽しむことも含めて)、という問いに対して、「もしこんな状況が生じたらどうする? どうなる?」というシミュレーションを楽しんでいるのではないかと考えているところだったりして。

それはともかく、人工知能研究と神経科学の関係を考えるうえでも示唆的なスライドでした。(まだそういう状況なのかー、ということも含めて)

 

 

映画『ローライフ』

ライアン・プロウズ監督『ローライフ』(アメリカ、2017)が、東京は新宿のシネマカリテで上映中です。

ご縁あって、twitterの公式アカウントにコメントを寄せました。

タランティーノの『パルプフィクション』を楽しんだ人には、あの衝撃をもう一度ですよとお伝えしたいところですが、それを自らに禁じて書いたのがこちらです。

上映は、7月29日と30日にあるようです。詳しくは下記リンク先をどうぞ。

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「力学におけるニュートンに対するデカルトの影響」

ジョン・W・ヘリヴェル「力学におけるニュートンに対するデカルトの影響」

John W. Herivel , "L'influence de Descartes sur Newton en dynamique" (Revue Philosophique de Louvain, Année 1988 72 pp. 467-484)

ニュートンがデカルトの『哲学原理』からどのような影響を受けたかを検討した論文。

リンク先でPDFもダウンロードできます。

https://www.persee.fr/doc/phlou_0035-3841_1988_num_86_72_6520