G. K. Chesterton
書物をゆっくり読むのは、存外難しいものです。小説であれば話の筋や展開が気になって、先を読みたい一心で、ついつい目が先へゆこうとするし、、そうでなくても書物の場合、最後のページと現在位置が目に見えて分かることもあり、ゴールを目指したい気持ち…
先日、思いつきで「冒頭拝見」という試みを始めてみました。或る書物を手にとって、その1ページ目をともかくじっくり読んでみようという次第です。 フランスの文学者エミール・ファゲは、その『読書術』(石川湧訳、中公文庫、2004、ISBN:4122043700)のなか…
★G. K. チェスタトン『求む、有能でないひと』 (阿部薫訳、妹尾浩也装幀、237ページ、国書刊行会、2004/02、1800円+税、ISBN:4336046190) 本書は、訳者の阿部薫氏による編訳書。G. K. チェスタトン(Gilbert Keith Chesterton, 1874-1936)のエッセイを選…
思いつきで新しい試みをひとつ。「冒頭拝見」と称して、手近にある書物の最初の1ページを玩味してみたいと思います。映画やゲームなどもそうですが、人が初めて(あるいは何度目かだとしても)或る作物に触れて、それを体験するとき、とりわけその冒頭で何が…