脳科学は法にどのようなインパクトをもたらすか


吉川浩満id:clinamen)とともに、図書新聞(2840号、2007/10/6号)にB.ガーランド『脳科学と倫理と法——神経倫理学入門(Neuroscience and tha Law)』(古谷和仁+久村典子訳、みすず書房、2007/07、ISBN:4622073153)の書評を寄稿しました。


脳指紋法のように脳科学を応用した技術が登場してきたとき、例えば法廷でそうした技術を使った記録は証拠となりうるのか。そんな可能性が現実味を帯びつつあるということについては、脳科学者マイケル・S.ガザニガが、『脳のなかの倫理——脳倫理学序説』(梶山あゆみ訳、紀伊国屋書店、2006/02、ISBN:4314009993)のなかで論じていました。


脳科学の発展がもたらす変化は、法の世界にどのようなインパクトを与えうるのか。『脳科学と倫理と法』では、ガザニガを含む脳科学者と、法学者らがこの問題に取り組んでいます。



類書としては、Semir Zeki + Oliver Goodenough ed., Law & the brain(Oxford University Press, 2006, ISBN:0198570112)も有益です。同書は、もともとは、Philosophical Transactions of the Royal Society B: Biological Sciences (Volume 359; Number 1451 / November 29, 2004)として刊行されたものに改訂を加えた書物です。


図書新聞
 http://www.toshoshimbun.com/


みすず書房 > 『脳科学と倫理と法』
 http://www.msz.co.jp/book/detail/07315.html