「人生がときめく知の技法」最終回

吉川浩満くん(id:clnmn)との連載対談「人生がときめく知の技法」(webちくま)の最終回(第30回)が掲載されました。

「エピクテトス先生をアップデートする(その四)」と題して、この連載の中心テーマであるエピクテトス先生の「権内/権外」という考え方を、現代においてはどのように捉えて活用していけばよいかについて検討しています。

 

この連載で論じたエピクテトスの考え方は、吉川くんも私も長いあいだ愛読して、心に常備する重要なモノサシの一つとしてきたものでした。いつかもう少し詳しく検討してみたいものだと思っていたところ、筑摩書房の石島裕之さんの企画によって実現したのがこの連載です。

 

記事の冒頭にも書かれておりますが、この連載をヴァージョンアップして本として刊行する予定です。対談形式では込み入り過ぎて論じづらい点などについても必要なだけ追記したり、例えば、エピクテトスの『人生談義』からいくつかの文章を抜粋して新訳で載せたりしてもいいなあ。

 

――と書いてみて思ったのですが、ひょっとして吉川くんとの新作共著は、最初の『心脳問題』とその新版『脳がわかれば心がわかるか』を除くと、『問題はモンダイなのだ』(2006)以来かもしれません。

吉川くんとの共著は、もう1冊、以前『考える人』で連載した対談をもとにした本も予定されております。

 

また、石島さんの企画で『記憶のデザイン(仮題)』という記憶に関する単著も準備中です。

 

なにはともあれありがとうございました。

引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

最後のおまけに、連載開始時に描いたエピクテトス先生像(想像)を。

(タイトル画像にちらりと使われております)

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