アカデミー版『カント全集』新版

アカデミー版『カント全集』新版の刊行が始まったことを、Twitterで教えてもらいました。

刊行されたのは第1巻。

Immanuel Kant Gessamelte Schriften Band 1 Schriften 1747-1756

この巻では、全集の編集方針、1747年から1756年にかけての著作、補足資料から成り、ラテン語のテキストには、ドイツ語訳も添えられるとのことです。

次の巻の刊行予定(2025年)のペースから見ると、私が生きている間に完結しないかも。

そもそも1900年から続いた旧アカデミー版が完結したのはつい最近(2020年頃)で、120年かけて編まれたのでした。

なお、同全集はデジタル版がオンラインで公開されるようです。そういえば『ハンナ・アーレント批判校訂版全集』も同様に進められておりますね。

サンプルとして「地球自転論(Untersuchung der Frage, Ob die Erde in ihrer Umdrehung um die Achse)」(1754)の本文ページが閲覧できる状態になっています。

 

 

下記は版元De Gruyterにある紹介ページ

www.degruyter.com

下記は同全集の編纂事業を行っているベルリン・ブランデンブルク科学アカデミーによる専用ページ

kant-digital.bbaw.de

■関連文献

山根雄一郎「アカデミー版『カント全集』をめぐって 来歴・近況・展望』(『教職課程センター紀要』第1号、大東文化大学、2016/12、111-118ページ)[PDF]