上野昂志鈴木清順全映画』立風書房、1986/12)


上野昂志「振り出しに戻る監督」
蓮實重彦山田宏一山根貞男上野昂志「映画はひとを成熟させない」
・「清順インタビュー あと三十本は撮れる」
上野昂志鈴木清順戦う――日活解雇・作品封鎖事件をふりかえる」
・「石上三登志インタビュー CMってのは無記名だからいいよ」
・「フィルモグラフィー
上野昂志鈴木清順全映画1991補遺」


1968年4月25日、鈴木清順は専属監督契約を結んでいた日活から解雇の通告を受ける。鈴木の友人らが日活社長・堀久作に理由をただしたところ、つぎのようなコメントを得たのだとか。(同書、上野昂志鈴木清順戦う――日活解雇・作品封鎖事件をふりかえる」より)

一、鈴木はわけのわからない映画を作る
二、たびたび注意したがいうことをきかない
三、一本六千万円もかかるのに、鈴木の映画はみんな赤字だ
四、鈴木はもうどこへ行っても映画はとれない。監督をやめたほうがいい
五、鈴木にソバ屋でもやらせろ


日活経営陣と鈴木清順とのあいだで(略)ちなみに(訊かれてないけれど)ゲーム会社も事情は(以下略)


「映画監督に著作権はない」とは、フリッツ・ラングの名言(同名の愉快な書物が筑摩書房のリュミエール叢書から出ていますがいまは品切れ)。