★磯崎新+鈴木博之+石山修武監修『批評と理論』(INAX出版、2005/03、amazon.co.jp)#0329
2000年から2001年にかけておこなわれた建築をめぐる連続シンポジウムの記録。「日本‐建築‐歴史を問い直す、7つのセッション」。下記目次を見るとわかるように、建築を中心としつつも思想史、歴史、美術史など多分野からの参加者を得た多様な構成。国内版 Any会議といったらちがうか。
■第一部 古代/伊勢神宮/天武帝(モデレータ=石山修武/イントロダクション=磯崎新)
★レクチャー
・子安宣邦「伊勢神宮と「日本美」の再発見」
・田中純「伊勢神宮――アナクロニズムの誘惑」
・丸山茂「建築史における伊勢神宮研究(主として建築の成立の問題について)」
★ディスカッション
・鈴木博之+中川武+田中純+丸山茂+林一馬+子安宣邦
■第二部 中世/浄土寺浄土堂/重源(モデレータ=中川武)
★レクチャー
・五味文彦「重源と播磨浄土堂」
・山岸常人「浄土寺浄土堂と大仏様の継承」
・磯崎新「歴史意匠論としての大仏様の意義」
★ディスカッション
・鈴木博之+中川武+石山修武+五味文彦+山岸常人+磯崎新+藤井恵介
■第三部 近世/密庵席/遠州(モデレータ=磯崎新)
★レクチャー
・熊倉功夫「小堀遠州と寛永文化」
・中村私則「遠州好み」
★ディスカッション
・磯崎新+熊倉功夫+中村私則+中谷礼仁+岡崎乾二郎+田中純+石山修武+鈴木博之
■第四部 近代/法隆寺/岡倉天心(モデレータ=鈴木博之)
★レクチャー
・佐藤道信「美術・美術史・美術史学の成立と岡倉天心」
・福田和也「岡倉天心のイデオロギーをめぐって」
・井上章一「岡倉天心の歴史観」
★ディスカッション
・鈴木博之+井上章一+石山修武+磯崎新+佐藤道信+福田和也
■第五部 戦前/桂離宮/タウト(モデレータ=杉本俊多)
★レクチャー
・藤岡洋保「日本的なものの発見——一九三〇年代とタウト」
・杉本俊多「ドイツ建築界におけるタウト——一九一〇‐二〇」
・岡崎乾二郎「タウト、一九三三年の問題群」
★ディスカッション
・磯崎新+藤岡洋保+杉本俊多+岡崎乾二郎+難波和彦+石山修武
■第六部 戦後/お祭り広場/岡本太郎(モデレータ=隈研吾)
★レクチャー
・浅田彰「近代と反近代の衝突?」
・藤森照信「都市開発手法としての大阪万博」
・隈研吾「愛知万博の可能性/不可能性」
★ディスカッション
・鈴木博之+石山修武+浅田彰+藤森照信+隈研吾+磯崎新+岡本敏子