マルグレート・クラウル『ドイツ・ギムナジウム200年史』(ミネルヴァ書房)

マルグレート・クラウル『ドイツ・ギムナジウム200年史 エリート養成の社会史』(望田幸男、川越修、隈元泰弘、竹中亨、田村栄子、堤正史訳、ミネルヴァ書房、1986)

ドイツのギムナジウムでどういう教育がされていたのかを知りたいと思い手にしてみました。

ギムナジウム創設前史、18世紀後半の旧来のラテン語学校の状況とそれに対する批判から出発して、20世紀半ばまでを辿る本です。

目次は以下の通り。

第1章 教育理念の転換
第2章 3月前期のキムナジウム
第3章 革命・帝国建設期のギムナジウム
第4章 第2帝政末期の中等学校
第5章 ワイマル共和国の中等学校
第6章 ナチス時代の中等学校
第7章 連邦共和国の中等学校

知りたいことを教えてもらえてうれしい反面、原書の註が割愛されているため、随所で参照されている文献を読みたいと思っても原著の書誌が分からないのが残念でした。

原書の書誌は次の通り。

Margret Kraul, Das deutsche Gymnasium 1780-1980 (Suhrkamp Verlag, 1984)

InternetArchiveで貸し出し可だったので、邦訳で割愛された註を見ることができました。いつもありがとう、InternetArchiveさん!

 

同サイトでは、著作権が切れている本はPDFその他をダウンロードでき、そうではない本についても、登録してログインすると時間を区切って貸し出ししてもらえる場合があるのでした。

マルグレート・クラウルさんの仕事については、ゲッティンゲン大学のサイトに出版リストがありました。[PDF]

 

■関連文献

★山内芳文、三輪貴美枝「Gymnasium成立史考 Zur Entstehungsgeschichte des Gymnasiums」(『東日本国際大学経済情報学部研究紀要』第20巻第1号(通巻29号)、2016/01/27)[PDF]

★山内芳文、三輪貴美枝「Gymnasium成立史考(補遺):Wimpfelingの「Gymnasium計画」について」(『東日本国際大学経済情報学部研究紀要』第21巻第1号(通巻30号)、2016/06/30)[PDF]