『本の雑誌』2017年08月号(通巻410号)「特集=知の巨人に挑む!」(本の雑誌社)に寄稿しました。
(いつもはほがらかな感じの表紙も、今回ばかりは「いいから本を読め」と、眉間にしわのよった感じで迫ってきます)
特集に関連する目次は次のとおり。
・インタビュー「松岡正剛をつくり上げた重量級の本たち」
・山本貴光「知の巨人、なれないまでも肩に乗ろう」
・山本貴光「わくわく知の巨人チャート!」
・坂本忠雄「小林秀雄の否定文から賛嘆文へ」
・坪内祐三「山口昌男先生のこと」
・下中弘「博物学と百科事典 荒俣宏の龍脈」
・「おじさん二人組、東大に行く!」
例によって(?)、わたくしなどが紛れ込んでいていいのだろうかというラインナップに震えます。
『本の雑誌』2度目の登場となる今回は、エッセイとチャートを寄稿しました。
エッセイ「知の巨人、なれないまでも肩に乗ろう」は、チャートの解説も兼ねて、「知の巨人」についてあれこれ述べております。
また、「わくわく知の巨人チャート!」は、タイトルからお察しいただければ幸甚ですが、ちょっとお遊び気分で、「スタート」地点から質問に「YES/NO」で答えてゆくと、あなたの知の巨人タイプがわかるというチャートをこしらえてみたものです。
このチャートをつくるにあたっては、ジョルジュ・ペレックの『給料をあげてもらうために上司に近づく技術と方法』(桑田光平、水声社)の巻頭に置かれたチャートを念頭に置きながら、できたらちょっと笑ってもらえるといいなあと思いました。
ふざけたチャートであることに変わりはないのですけれど、作成の際には、
・知の巨人と言いうる人物のリストアップ(3桁の人をリストアップ)
・そこから12名を選出
・彼らの仕事や略歴をもとに質問カードを作成(100枚ほど作成)
・そのカードを大きな紙に、ああでもないこうでもないと並べる
・紙面のサイズを念頭に、泣く泣く質問を取捨選択
・デジタルで下書きを作成
・編集の高野夏奈さんとやりとりしながら調整
という過程を経て完成したものでありました。
(聞かれてもいないメイキングを一方的に公開)
(カードを並べてチャート作成中の図)
特にスタートから最初の4問くらいは、振り落とすために作られておりますので、細心の注意を払って挑んでいただけたら幸いです。
エッセイでも触れた「巨人の肩に乗る」という件については、以前編集した『サイエンス・ブック・トラベル』(河出書房新社)のエッセイでも少々書いたことがございました。

On the Shoulders of Giants: A Shandean Postscript : The Post-Italianate Edition
- 作者: Robert K. Merton
- 出版社/メーカー: University of Chicago Press
- 発売日: 1993/03
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る