★山根銀二『音楽の歴史』岩波新書295、岩波書店、1957/11)


「世界史の展望のなかで私たちがどういう位置におかれるか、また、それと同じことですが、私たちの立場から世界の音楽史がどう見られるかの問題にこたえようとしたものです」という観点から書かれた音楽の歴史。新書版ながら、目次をのぞくと

1 音楽のはじめ
2 古代オリエント
3 インドのむかし
4 唐代までの中国
5 ギリシァ世界
6 ヘレニズムとビザンティオン
7 サラセン文化
8 日本の音楽
9 ヨーロッパ中世から近代
10 音楽の現代


という構成。書名に「音楽史」を標榜しておきながらひらくと西欧音楽のことしか書いてない本が散見されるなか、とても頼もしい一冊。