★ヴォルテール『カンディード 他5篇』(植田祐次訳、岩波文庫赤518-2、岩波書店、2005/02/16、amazon.co.jp、¥940)【文学】
人を疑うことを知らぬ純真なカンディード.楽園を追放され,苦難と災厄に満ちた社会へ放り出された彼がついに見つけた真理とは…….当時の社会・思想への痛烈な批判を,主人公の過酷な運命に託した啓蒙思想の巨人ヴォルテール(1694 - 1778)の代表作.作者の世界観の変遷を跡づける5編のコントを併収.新訳.
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☆『西遊記(二)』(中野美代子訳、岩波文庫赤20-2、岩波書店、2005/02/16、amazon.co.jp、¥860)【文学】
ありがたいお経をいただきに,天竺めざして旅立つ玄奘三蔵.しかし,たちまち2人の従者は妖魔につかまり頭から食われる始末.苦難の道へ心細く踏み出すその時,聞こえてきたのは「お師匠さまが来たぞ!」というばかでかい声.それは,お供をすべき取経僧を待ちわびる孫悟空のよろこびの叫びなのでした.新訳.(全10冊)
★ヴィットリーニ『シチリアでの会話』(鷲平京子訳、岩波文庫赤715-1、岩波書店、2005/02/16、amazon.co.jp、¥800)【文学】
スペイン内戦の勃発に強い衝撃を受けたヴィットリーニ(1908 - 66)は,反フランコの活動に身を投じ,本書を執筆,ファシズム当局の弾圧に脅かされながらも版を重ね,来るべきレジスタンスの精神的基盤を作り上げていった.パヴェーゼ『故郷』とともにイタリアネオレアリズモ文学の祖と呼ばれる作者の代表作.
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★クック『太平洋探検(四) 第二回航海(下)』(増田義郎訳、岩波文庫青485-4、岩波書店、2005/02/16、amazon.co.jp、¥800)【紀行】
1774年4月,3たびタヒティを訪問.王への公式訪問に向かったクックを迎えたのは,予期せぬ完全武装した兵を満載した3000艘を越えるカヌーの大艦隊.さらにトンガ,ニューカレドニアなど南太平洋の諸島へ.(全6冊)
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★田中正造『田中正造文集(二) 谷中の思想』(由井正臣+小松裕編、岩波文庫青N107-2、岩波書店、2005/02/16、amazon.co.jp、¥860)【思想】
日露戦争下の明治37年,田中正造は足尾銅山の鉱毒処理のため水没・廃村に追いこまれようとしていた谷中村に移り住んだ.およそ10年にも及ぶ苦闘の末,人間の「生存権」を基本とする人権思想の確立,自治の回復とそれに立脚する人民国家の展望,綿密な河川調査に基づく治水の追究など,その思想は急速に深化をとげていった.(全2冊完結)