作家/翻訳家とのわくわく文学トーク」

「洋書ファンクラブ」などでお馴染みの渡辺由佳里さんのYouTubeチャンネルに、吉川浩満くんともどもお邪魔しました。「作家/翻訳家とのわくわく文学トーク」というコーナーです。本や読書について、90分ほどおしゃべりをしております。

 

www.youtube.com

「気になるところは定点観測」

『本の雑誌』2023年2月号(本の雑誌社、2023/01/11)の特集「本を買う!」に、「気になるところは定点観測」を書きました。2022年10月の1カ月のあいだに買った本について書くという、いろいろな意味で恐ろしい企画です。

中野善夫さんの名文「本を買え。天に届くまで積み上げろ。」をぜひ。

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「文芸的事象クロニクル 2022.09-2022.11」

『文藝』2023年春季号(河出書房新社)に連載「文芸的事象クロニクル 2022.09-2022.11」を書きました。画像生成AIがコンテストで優勝、ゲーム「Ukraine War Stories」、ブンゲイファイトクラブ4他を並べております。

今号は瀬戸夏子+水上文責任編集の「批評」特集です。

 

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「文学のエコロジー」第12回「「気」は千変万化する」

『群像』2023年2月号(講談社、2023年1月7日)に連載「文学のエコロジー」第12回「「気」は千変万化する」を書きました。

日本語で心や精神の働きを表すのに多用される「気」という語について眺めております。題材は林芙美子『浮雲』です。

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2023年の展望

2023年の展望は……と書いてみて、毎度のことながら、果たせていない約束のあれこれが脳裡を巡る。大学での仕事を基礎としつつ、それらを一つひとつ形にするのが当面の目標である。

比較的見通せていることから書けば、次のようなことがある。

 

★「文学のエコロジー」(講談社)

2022年から『群像』(講談社)で始めた連載「文学のエコロジー」は、全15回の予定で書いているところ。今月発売の2023年2月号に第12回が掲載される予定で、残りはあと3回。順当に行けば、5月号(4月発売)で完結するはず。

★『エピグラフの本(仮称)』(創元社)

藤本なほ子さんが企画・編集を、創元社の内貴麻美さんが編集を担当するエピグラフに関する本。その準備のために、2022年に創元社が運営しているnote「創元社note部」で連載「異界をつなぐエピグラフ」(全10回)を書いた。藤本さんも「エピグラフ旅日記」と題して全10回の予定で綴っているところ。これらをもとにしつつ、これとは別にエピグラフに関する書き下ろしの文章をあれこれ書いて、2023年内には書物のかたちにすることを目指している。

★「知識の沼 ことばで巨人の肩に乗る」(河出書房新社)

2021年から2022年のはじめにかけて、日本語学者の今野真二さんと「Web河出」に連載した往復書簡をもとにした本をつくる予定。これは山本の原稿が遅れているために足踏みしているところで、近日書き上げる所存。

★「岩波文庫で読む「感染症」」(岩波書店)

2021年に岩波書店が運営するnote「コロナの時代の想像力」で開始した連載は、10回まで書いたところで足踏みをしているのだった。あと何回か書く予定にしており、これはこの春のうちに完結するつもり。

★「ゲームを遊ぶときに何が起きているのか」(晶文社)

それを言うなら晶文社のサイト「晶文社スクラップブック」で2021年9月に始めた連載「ゲームを遊ぶときに何が起きているのか」は、初回を書いたきりあとを続けないままいまに至っている。そろそろなんとかしたいと考えているところ。

★「世界の文芸誌から」(WEB本の雑誌)

2020年に第1回を書いて、2021年に第4回まで進めた「世界の文芸誌から」は、古今東西の文芸誌についてあれこれ書き綴るという趣旨の連載。同誌の「マルジナリアでつかまえて」とともに担当してくださっていたTさんが本の雑誌社を卒業して、宙に浮く格好になったのだった。なんらかの機会があったらば再始動したいと思う。

 

書いているうちに、「やりかけたまま止まっているもの」コーナーのようになってしまった……。以上の他に、執筆・翻訳と準備を進めているものがいくつかあるのだけれど、実現に向けて頑張っておりますとだけ述べるに留めたい。

2022年は『マルジナリアでつかまえて2』(本の雑誌社)と『世界を変えた書物』(橋本麻里編、山本貴光著、小学館)の2冊の本を完成できた代わりに、新たな企画(上記以外)がいくつか増えて、執筆予定リストが長くなったのだった。

おしらせ 2022年版

★書籍

・【共著】『世界を変えた書物』(橋本麻里編、小学館、2022/10)

・【単著】『マルジナリアでつかまえて2』(本の雑誌社、2022/05/17)

・【寄稿】『グラフィックデザイン・ブックガイド』(グラフィック社、2022/03/08)

・【編著】『世界を読み解く科学本』(河出文庫、2021/11/20)

・【共著】『人文的、あまりに人文的――古代ローマからマルチバースまでブックガイド20講+α』(吉川浩満と共著、本の雑誌社、2021/01/22)

・【単著】『記憶のデザイン』(筑摩選書、筑摩書房、2020/10/15)

・【単著】『マルジナリアでつかまえて――書かずば読めぬの巻』(本の雑誌社、2020/07/31)

・【共著】『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。――古代ローマの大賢人の教え』(吉川浩満と共著、筑摩書房、2020/03/14)

・【翻訳】ケイティ・サレン+エリック・ジマーマン『ルールズ・オブ・プレイ――ゲームデザインの基礎』(全4分冊、山本貴光訳、ニューゲームズオーダー、2019)

 

★連載中

・「文芸的事象クロニクル」(『文藝』、河出書房新社)

・「古典再訪」(『しししし』、双子のライオン堂)

・「『本を読む本』を原書で読んでみる」(『手のひら』、本の雑誌社)

・「文学のエコロジー」(『群像』、講談社)

「世界の文芸誌から」(「Web本の雑誌」、本の雑誌社)

「岩波文庫で読む「感染症」」(note「コロナの時代の想像力」、岩波書店)

「ゲームを遊ぶとき何が起きているのか」(「晶文社スクラップブック」、晶文社)

 

★講義の予定

・「哲学A」「教養卒論」(東京工業大学)

・「デジタル・ゲーム学」(和洋女子大学)

・ゲーム講座(月2回)

 

★イヴェントの予定

・確定したらお知らせします。