2022-01-01から1年間の記事一覧

寄稿:「文学のエコロジー」第6回(『群像』2022年8月号)

『群像』2022年8月号(講談社、2022.07.07)に、連載「文学のエコロジー」第6回を書きました。 今回は、「二時間を八分で読むとき、なにが起きているのか」と題して、H. G. ウェルズの『タイムマシン』を例に、文芸に記される時間についてあれこれ考えており…

メールの山の前で……

果たせずにいる執筆の予定と返信できずにいるメールの山の前で力尽きるの図 (画像はイメージです)

対談:安田登+山本貴光「古代文字が開く、冒険への扉」

2022年06月30日(木)の夜、安田登さんの新著『魔法のほね』(亜紀書房)の刊行を記念して対談「古代文字が開く、冒険への扉」を行います。会場は、八重洲ブックセンター本店(東京)です。 安田さん初の小説で、小学生から楽しめるように書かれているとのこ…

『国定版ガリレオ・ガリレイ全集(Le Opere di Galileo Galilei)』

『国定版ガリレオ・ガリレイ全集(Le Opere di Galileo Galilei)』(全20巻、1890-1909)は、ガリレオ博物館(museo galileo)のウェブサイトで電子化したものが公開されています(下記リンク参照)。 デジタル版はもちろんありがたいのですが、読み込んだ…

動画:「人文的、あまりに人文的」#113 リクエスト企画「哲学書の読み方(2)」

吉川浩満くんとともにお送りしているYouTube動画「人文的、あまりに人文的」の第113回は、いただいたご質問にお答えするリクエスト企画です。第111回でお答えした「哲学書の読み方」に対するさらなるお尋ねにお答えしてみました。 www.youtube.com

駅舎

仕事で訪れた先の最寄り駅。人によっては、あるアニメを思い出すかも。

寄稿:鷲見洋一『編集者ディドロ』(平凡社)書評

「日本経済新聞」2022年6月18日号の書評欄に、鷲見洋一『編集者ディドロ 仲間と歩く『百科全書』の森』(平凡社、2022)の書評を書きました。 トラブルに継ぐトラブルにまみれたこの巨大プロジェクト、現代なら大規模ソフトウェアの開発に通じていそうと思っ…

寄稿:「異界をつなぐエピグラフ」第6回(創元社note部)

創元社note部での連載「異界をつなぐエピグラフ」の第6回を書きました。 今回は、「ペレック先生、困ります」と題して、ジョルジュ・ペレックによるエピグラフやエピグラフっぽいものや、エピグラフかどうか分からないものについてあれこれ眺めております。 …

対談:鈴木涼美+吉川浩満+山本貴光「読書とコスパ――御都合主義の「ファンタジー」に振り回されず生きること  」

『中央公論』2022年7月号(中央公論新社、2022.06.10)に鈴木涼美さん、吉川浩満くん、私の鼎談が掲載されています。鈴木涼美さんの新著『娼婦の本棚』(中公新書ラクレ)の刊行を記念して、どんなふうに本と付き合ってきたかを中心にあれこれお話ししていま…

寄稿:「文学のエコロジー」第5回(『群像』2022年7月号)

『群像』2022年7月号(講談社、2022.06.07)に「文学のエコロジー」の第5回を書きました。 今回は「文芸と意識に流れる時間」と題して、文芸作品には時間がどのように記されているのかを検討しています。まずは短い文からということで、松尾芭蕉の「古池や蛙…

対談:安田登+山本貴光「心を楽にする古典講義」

能楽師の安田登さんの新著『古典を読んだら、悩みが消えた。』(大和書房)の刊行を記念して、ゲンロンカフェでお話を伺いました。題して。ゲンロンカフェでは、久しぶりにお客さんを入れてのイヴェントとなりました。ご来場、ご視聴、ありがとうございます…

対談:「渋谷の柳瀬博一研究室」

「渋谷のラジオ」の番組「渋谷の柳瀬博一研究室」2022年6月1日の回で、柳瀬博一さんとお話ししました。 柳瀬さんとは東工大の同僚でもあります。私が通うようになってからコロナ禍が続いたこともあって、キャンパスではほとんどお目にかかっておりませんでし…

SERIESリベラルアーツ第10回「本を読む、ものを書く、編集する」

2022年3月19日(土)に、立命館大学教養教育センターによる企画・主催のイヴェントSERIESリベラルアーツ第10回「本を読む、ものを書く、編集する」の映像が公開されました。 同大学文学部教授の瀧本和成先生を司会に、『文藝』編集長の坂上陽子さん、吉川浩…

新著:『マルジナリアでつかまえて2 世界でひとつの本になるの巻』(本の雑誌社)

『本の雑誌』(本の雑誌社)に連載した「マルジナリアでつかまえて」をまとめた第2弾『マルジナリアでつかまえて2』が5月下旬に刊行されます。 今回も前巻と同じく、カラー蔵書探検のページと書き下ろしを加えております。 お楽しみいただければこれ幸い。 …

古代のアリストテレス注釈者たち

「古代のアリストテレス注釈者たち(Ancient Commentators on Aristotle)」シリーズは、アリストテレスの著作に注釈を施した人びとの著作を英語に翻訳して提供するもので、シリーズの編集はリチャード・ソラブジ(Richard Sorabji)氏とマイケル・グリフィ…

対談:「私たちはAIを信頼できるか」(『文學界』2022年6月号)

『文學界』2022年6月号(文藝春秋、2022.05.07)に座談会「私たちはAIを信頼できるか」が掲載されました。 出席者は、大澤真幸さん、川添愛さん、三宅陽一郎さん、吉川浩満くん、山本貴光です。 これは、同誌2022年2月号の特集「AIと文学の未来」で行った連…

寄稿:「文学のエコロジー」第4回(『群像』2022年6月号)

『群像』2022年6月号(講談社、2022.05.07)に連載「文学のエコロジー」の第4回を書きました。 タイトルは「社会全体に網を掛ける方法」です。 第2回から続くバルザック『ゴリオ爺さん』には、なにがどのように書かれているのかを検討するシリーズも一区切り…

動画:「哲劇のあいうえ」

吉川浩満くんとお送りしている「人文的、あまりに人文的」#105は、「哲劇のあいうえお「検索」」の回です。 「ドゥルーズのabc」を真似して、「あ」から順に言葉をとりあげて、二人でおしゃべりするというシリーズです。 www.youtube.com

書店、始めます(PASSAGE by ALL REVIEWS)

といっても、お店を始めるわけではなくて、フランス文学者の鹿島茂さんがプロデュースする共同書店PASSAGE by ALL REVIEWSに、吉川浩満くんとともに棚を借りたのでした。 店内の棚には住所が振られており、「哲学の劇場(山本貴光+吉川浩満)」名義で「デカ…

対談:飯間浩明+山本貴光「鏡/鑑としての辞書」(図書新聞)

「図書新聞」第3540号(2022.04.23)の「辞書・事典・図鑑」特集の一環として、『三省堂国語辞典 第八版』の刊行を機に、飯間浩明さんと辞書について対談をしました。「鏡/鑑としての辞書」というタイトルです。 www.toshoshimbun.com

イヴェント:「歩くようなはやさで生きる人のためのリベラルアーツ」第4回 永井玲衣さん

シブヤ大学のZINE制作プロジェクト「歩くようなはやさで生きる人のためのリベラルアーツ」第4回は「対話する」をテーマに、永井玲衣さんにお話を伺います。 聞き手は、吉川浩満くんとわたくしです。 詳細は下記リンク先からどうぞ。 www.shibuya-univ.net

イヴェント:「情報と遊び心のデザイン」(ゲンロンカフェ、2022.04.22)

4月22日(金)の夜、ゲンロンカフェのイヴェント「情報と遊び心のデザインーーユーザーインターフェイスが変えるゲームと現実」で司会を務めます。 登壇は、南治一徳さん、柴田一郎さん、吉田寛さん、三宅陽一郎さんのみなさんです。 ゲームのユーザーインタ…

解説:大澤真幸『〈世界史〉の哲学1 古代篇』

大澤真幸『〈世界史〉の哲学1 古代篇』(講談社文芸文庫おZ2、講談社、2022/04)に解説「世界史の謎に迫るためのアルゴリズム」を書きました。 10年以上にわたって書き継がれてきたシリーズの最初の巻ということもあり、同シリーズで大澤さんが取り組む課題…

書評:ジャン=イヴ・モリエ『ブックセラーの歴史』

2022年4月9日の「日本経済新聞」に、ジャン=イヴ・モリエ『ブックセラーの歴史 知識と発見を伝える出版・書店・流通の2000年』(松永りえ訳、原書房、2022/02)の書評を書きました。 一口に「書籍商」といっても実に多様なあり方をしてきたという様子を見せ…

寄稿:「文芸的事象クロニクル」(『文藝』2022年夏季号)

『文藝』2022年夏季号(河出書房新社)に「文芸的事象クロニクル」を書きました。 今回の対象期間は、2021年12月、2022年1、2月の3カ月です。 www.kawade.co.jp

寄稿:「文学のエコロジー」第3回(『群像』2022年5月号)

『群像』2022年5月号(講談社)に連載「文学のエコロジー」第3回を書きました。 今回は「潜在性をデザインする」と題して、バルザックの『ゴリオ爺さん』を例に、人間の生態を描く上でも重要な空間や建築がどのように記述されているかを眺めています。補助線…

寄稿:「絶版本」(かしわもち、柏書房)

柏書房のwebマガジン「かしわもち」の連載「絶版本」の最終回に、吉川浩満くんとともに寄稿しました。 「「絶版」ガモンダイなのだ」と題して、対談形式でお送りしております。 note.com

書評:大田暁雄『世界を一枚の紙の上に』(オーム社)

「週刊読書人」2022年4月1日号(第3434号)に、大田暁雄『世界を一枚の紙の上に――歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生』(オーム社)の書評を書きました。 同書は『idea』(誠文堂新光社)の連載をもとにつくられた本で、そのままでは見ることのできな…

寄稿:「試行錯誤のすすめーープログラミング教育に必要不可欠な姿勢について」(『現代思想』)

『現代思想』2022年4月号「特集=危機の時代の教育」(青土社)に「試行錯誤のすすめーープログラミング教育に必要不可欠な姿勢について」を書きました。 文部科学省の関連文書に頻出する「論理的思考」がなにを指すのか分からなかったのですが、小中高での…

書評:沖田瑞穂『すごい神話』(新潮選書)

『波』2022年4月号(新潮社)に、沖田瑞穂『すごい神話 現代人のための神話学53講』(新潮選書)の書評を書きました。 「現代に転生する世界の神話」と題して、ゲーム制作と絡めつつ同書の読みどころを述べております。 www.shinchosha.co.jp