2004-12-10から1日間の記事一覧

ストローブ=ユイレ関連書

ところで、ストローブ=ユイレの映画に関しては、たいへんに便利でよく出来た本がある。 ★細川晋編『ストローブ=ユイレの映画』(アテネフランセ文化センター+神戸ファッション美術館監修、1997/12、amazon.co.jp) 1997年にストローブ=ユイレ映画祭が開…

★『セザンヌ』(Cézanne)(1989, 51min) ジョワシャン・ガスケによる評伝『セザンヌ』(与謝野文子訳、求龍堂、1980/11)に含まれるセザンヌとの架空の対話の引用、ジャン・ルノワールの映画『ボヴァリー夫人』(1933)――これはギュスターヴ・フローベール…

アテネ・フランセの「ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2000」で次の二作品を観る。 ★『黒い罪』(Schwarze Sünde)(1988, 40min) フリードリヒ・ヘルダーリン(1770-1843)による未完の悲劇「エンペドクレスの死」第三稿を映画化したもの。ストローブ=ユイ…

★米川良夫「フォルティーニによるパゾリーニ批判」(『イタリア学会誌』第39号) ストローブ=ユイレの映画『フォルティーニ/シナイの犬たち』(1976)に触れて、イタリアの詩人フランコ・フォルティーニを追跡しようと思い立った。のはよかったのだが、フ…

★『読書人』2004年12月17日号 恒例の「2004年の収穫」。評者たちが2004年に触れた書物から三点を選ぶ企画。ノーマークだった本や、気にしながらとうとう手にとらずにきた本をすくいとるよい機会。気のせいか、例年よりも評者が少ないような(『みすず』の読…

★読売新聞社編『映画100物語 外国映画篇 リュミエールからスピルバーグまで、映画がつくった20世紀』(読売新聞社、1995/07、amazon.co.jp) 名作でたどる映画史の本。1ページから2ページごとに一作品を紹介する気軽な体裁。なぜ、どういう基準でこれらの作…

★芝山幹郎『映画は待ってくれる』(中央公論社、1998/04、amazon.co.jp) 『キネマ旬報』の連載映画エッセイ「オールモスト・クール」を編んだ一冊。エッセイというスタイルで映画についてなにかを語るということは、結局のところその語り手がそれまでに経て…

★『杜牧詩選』(松浦知久+植木久行編訳、岩波文庫赤22-1、岩波書店、2004/11、amazon.co.jp) 晩唐の詩人・杜牧(803-852)の詩選集。主要132作品をおさめ、「訓読・現代語訳・語釈・補注・解説・年表」をつけたもの。

★杉山其日庵『浄瑠璃素人講釈(下)』(内山美樹子+桜井弘編、岩波文庫緑174-2、岩波書店、2004/11、amazon.co.jp) 其日庵(そのひあん)杉山茂丸が主宰の雑誌『黒白』(1917年創刊)に連載された「義太夫虎の巻き」をまとめた書物。

★クック『太平洋探検2――第一回航海(下)』(増田義郎訳、岩波文庫青485-2、岩波文庫、2004/11、amazon.co.jp) The Journal of Captain James Cook on his Voyage of Discovery(edited by J.C.Beaglehole, 4vols., Cambridge University Press, 1955-1967…

★『田中正造文集(一)――鉱毒と政治』(由井正臣+小松裕編、岩波文庫青N107-1、岩波書店、2004/11、amazon.co.jp) 足尾銅山鉱毒事件に際しての明治天皇への直訴文なども収録されている。全二冊の予定。田中正造のまとまった文章は、『田中正造全集』(全20…

★『別冊情況』2004年12月「特集=カント没後200年」(情況出版、2004/12) 牧野英二編のカント特集号。カント(1724/04/22-1804/02/12)が亡くなってから二百年。彼が考えたことが現在どういった意義をもっているか、「いまなぜカントか?」、という牧野英二…

ストローブ=ユイレ上映特集@アテネフランセに赴くみちすがら、神保町で書店をめぐる。 『情況』の別冊でカント特集号が出ている。(世界はいうに及ばず)日本のカント業界がどうなっているのか、とんと不案内なので(知らなくてもよいという話もありますが…