2023-01-01から1年間の記事一覧

「「世界を変えた書物」に触れて」(『三田評論』)

『三田評論』2023年5月号(慶應義塾)に「「世界を変えた書物」に触れて」を書きました。 昨年、最終回となる金沢展を開催し、公式図録を刊行した「世界を変えた書物」展についてのエッセイです。同誌の特集は「団地の未来」。 このエッセイは、その後、同誌…

DISTANSE.medeia、始まります

2023年6月にオープン予定のウェブメディア「http://DISTANCE.media」のプレサイトが本日公開となりました。 改めて、いろいろな意味で「距離」について考えてみようという趣向です。 編集はNTT出版、ドミニク・チェンさん、塚田有那さん、山本が編集委員を務…

2023年度の教育方面の仕事

新しい年度が始まるということで、ものを教える方面の仕事についてのメモをここにも残しておこうと思います。 2023年度は、引き続き東京工業大学で「哲学」他を担当します。 早いもので、着任してから今年で3年目となりました。大学生なら3年生です。もうす…

J. G. フレイザー『金枝篇』の顛末

3月半ばのことでした。Twitterの「金枝篇bot」さんがこんなツイートをしています。 『金枝篇8巻 スケープゴート』の初校ゲラ校正もほぼほぼ終わり、後は註釈の原典スペルチェックと山本貴光先生マターの幾つかのギリシア語・ラテン語翻訳を残すのみとなりま…

「原爆、原発、風船爆弾──ハンフォードから福島へ」

2023年4月4日(火)は、代官山蔦屋書店で「原爆、原発、風船爆弾──ハンフォードから福島へ」というトークイベントに司会として登壇しました。 安東量子さんの新著『スティーブ&ボニー』(晶文社)の刊行を記念して、安東さん、そしてアーティストの竹内公太…

猫町倶楽部の漫画読書会 第1回

2023年4月2日の夕刻から、猫町倶楽部の漫画読書会に選者として参加しました。 今回から3回の予定で、山本が選んだ漫画を課題図書として開かれる読書会です。 第1回の今回は、ヤマシタトモコ『違国日記』(祥伝社)の第1巻から3巻までとしました。目下第8巻ま…

「BHチャンネル×版美―YouTube生配信!!」

2023年4月1日(土)の夜、町田市立国際版画美術館で開催中の「自然という書物」展の関連イベントに登壇しました。 ヒロ・ヒライさん、橋本麻里さん、藤村拓也さん(担当学芸員)と私の4名で、同展覧会についてあれこれ話すという趣向です。 イベントは、YouT…

黒板

こういう黒板が欲しい。(クッションもいいな……) The Simons Emmy Noether Fellows Program, supported by the @SimonsFdn, provides a valuable opportunity for early- and mid-career scientists from under-represented groups in physics. Apply by Ja…

「哲学者ミシェル・セール 百科全書的な旅―ドキュメンタリー映画と講演」

こちらは「哲学者ミシェル・セール 百科全書的な旅―ドキュメンタリー映画と講演」(カトリーヌ・バーンスタイン監督、字幕:西山雄二、ファヨル入江容子、カンタン・コリーヌ)。 www.youtube.com TwitterのGrimoireBookさんの投稿で教えてもらいました。 【…

石橋正孝「ビュトール評論集〈レペルトワール〉は「文学の精霊」顕現の場である——第3巻までの監訳を終えて」

幻戯書房から刊行中のミシェル・ビュトール『レペルトワール』(全5巻予定、2020- )の監訳者をお務めの石橋正孝さんによるエッセイ「ビュトール評論集〈レペルトワール〉は「文学の精霊」顕現の場である──第3巻までの監訳を終えて」が「じんぶん堂」に掲載…

シュヴァーベ出版版「カール・ヤスパース全集」

スイスのバーゼルにあるシュヴァーベ出版から刊行中の「カール・ヤスパース全集(Karl Jaspers Gesamtausgabe)」は全50巻の予定だとか。 1. Werke Bd. 01:Bd. 02:Bd. 03: Gesammelte Schriften zur Psychopathologie (2019)Bd. 04: Pathographische Analyse…

「音楽本大賞」創設に向けたクラウドファンディング

「音楽本大賞」という新たな賞を創設するとのことで、クラウドファンディングの募集が始まりました。 音楽の聴き方や作り方を変えてくれるようなすぐれた音楽本の存在を、もっと多くの読者に、もっとたくさんの人に届けたい。そして書店の音楽本コーナーを盛…

『文学は予言する』(新潮社)刊行記念トークイベント

2023年2月3日(金)の19:00から、ブックファースト新宿店にて、鴻巣友季子さんの新著『文学は予言する』(新潮社)の刊行記念トークイベントが行われます。鴻巣さん、渡辺祐真(スケザネ)さんとともに登壇して、あれこれお話ししたいと思います。 イベント…

『水の文化』

ミツカン水の文化センターが発行している機関誌『水の文化』のページです。 1999年1月に創刊で年3回発行。2022年11月に最新の第72号が刊行されています。 下記リンク先では、創刊号から最新号までPDFでも閲覧できます。 www.mizu.gr.jp

第3回みんなのつぶやき文学賞の投票が始まりました

2023年1月28日から、第3回みんなのつぶやき文学賞の投票が始まりました。 この賞は、読者のみなさんが、2022年に刊行された国内の新作小説、海外の初訳小説(文庫化や復刊は除く)から、もっとも面白いと思った作品を選んで投票しあうというものです。 投票…

下西風澄『生成と消滅の精神史』刊行記念イヴェント

来たる2023年1月24日(火)の夜、代官山 蔦屋書店にて、下西風澄さんの新著『生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる』(文藝春秋、2022/12)の刊行を記念したトーク・イヴェントが開催されます。登壇者は、著者の下西さんと、吉川浩満くんとわたくしです…

『Kindle版 江藤淳全集』

『Kindle版 江藤淳全集』(平山周吉責任編集、boid / VOICE OF GHOST、2022- )が出ているのですね。既刊は10巻。「週刊読書人」前号で教えられました。 voiceofghost.com

モーテン・H・クリスチャンセン&ニック・チェイター『言語はこうして生まれる』(塩原通緒訳、新潮社)書評

「日本経済新聞」2023年1月21日の書評欄に、モーテン・H・クリスチャンセン&ニック・チェイター『言語はこうして生まれる 「即興する脳」とジェスチャーゲーム』(塩原通緒訳、新潮社)の書評を書きました。 www.nikkei.com

「人文的、あまりに人文的」#138

吉川浩満くんとお送りしている「人文的、あまりに人文的」第138回は「注目の新刊」です。 『江戸パンク!』『ホメロスと色彩』『日本の保守とリベラル』『システム・エラー社会』『社会学の力』『はじめて学ぶビデオゲームの心理学』ほかをご紹介しています。…

今野真二『「鬱屈」の時代をよむ』(集英社新書)書評

『青春と読書』2023年2月号(集英社、2023/01/20)に、今野真二『「鬱屈」の時代をよむ』(集英社新書)の書評「感情にかたちを与える」を書きました。 seidoku.shueisha.co.jp 以下、2023年1月30日追記: 上記の書評がウェブでも公開されました。短いもので…

作家/翻訳家とのわくわく文学トーク」

「洋書ファンクラブ」などでお馴染みの渡辺由佳里さんのYouTubeチャンネルに、吉川浩満くんともどもお邪魔しました。「作家/翻訳家とのわくわく文学トーク」というコーナーです。本や読書について、90分ほどおしゃべりをしております。 www.youtube.com

「人文的、あまりに人文的」#137

吉川浩満くんとお送りしているYouTube番組「人文的、あまりに人文的」第137回は「新年のご挨拶&活動報告」です。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 www.youtube.com

「気になるところは定点観測」

『本の雑誌』2023年2月号(本の雑誌社、2023/01/11)の特集「本を買う!」に、「気になるところは定点観測」を書きました。2022年10月の1カ月のあいだに買った本について書くという、いろいろな意味で恐ろしい企画です。 中野善夫さんの名文「本を買え。天に…

「文芸的事象クロニクル 2022.09-2022.11」

『文藝』2023年春季号(河出書房新社)に連載「文芸的事象クロニクル 2022.09-2022.11」を書きました。画像生成AIがコンテストで優勝、ゲーム「Ukraine War Stories」、ブンゲイファイトクラブ4他を並べております。 今号は瀬戸夏子+水上文責任編集の「批評…

「文学のエコロジー」第12回「「気」は千変万化する」

『群像』2023年2月号(講談社、2023年1月7日)に連載「文学のエコロジー」第12回「「気」は千変万化する」を書きました。 日本語で心や精神の働きを表すのに多用される「気」という語について眺めております。題材は林芙美子『浮雲』です。 gunzo.kodansha.c…

2023年の展望

2023年の展望は……と書いてみて、毎度のことながら、果たせていない約束のあれこれが脳裡を巡る。大学での仕事を基礎としつつ、それらを一つひとつ形にするのが当面の目標である。 比較的見通せていることから書けば、次のようなことがある。 ★「文学のエコロ…

おしらせ 2022年版

★書籍 ・【共著】『世界を変えた書物』(橋本麻里編、小学館、2022/10) ・【単著】『マルジナリアでつかまえて2』(本の雑誌社、2022/05/17) ・【寄稿】『グラフィックデザイン・ブックガイド』(グラフィック社、2022/03/08) ・【編著】『世界を読み解…