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★『成瀬巳喜男と映画の中の女優たち——生誕百年特別記念出版』(ぴあ、2005/08、amazon.co.jp) 名匠の名作を彩った女優39人。 蔵出しスチール400枚で綴る名匠の世界。 成瀬巳喜男フォトアルバム 成瀬映画のヒロインたち、そのしたたかさとさりげない美…

★阿部嘉昭『成瀬巳喜男——映画の女性性』(河出書房新社、2005/08、amazon.co.jp) 今年生誕100年を迎える、映画監督についての書き下ろし。女性を描くことに定評のあった名匠の映画術を、『浮雲』をはじめ12作品を中心に、さまざまな「映画の女性性」を考察。…

★鈴木博之+石山修武+伊藤毅+山岸常人編『シリーズ都市・建築・歴史 7 近代とは何か』(東京大学出版会、2005/07、、amazon.co.jp) 全10巻が予定されている「シリーズ都市・建築・歴史」第一回配本。 「建築・都市」から人類の営みの歴史を読み解き直すシ…

★五十嵐太郎『現代建築のパースペクティブ——日本のポスト・ポストモダンを見て歩く』(光文社新書、光文社、2005/07、amazon.co.jp) 現代建築とは何か。 「現代」というのは移り変わるものだから、この言葉が発せられる時代によってその意味は変わるだろう…

わが相棒・吉川浩満が、「[本]のメルマガ」にエッセイを発表しています。 ★吉川浩満「嫌韓節考」(「[本]のメルマガ」2005.08.25発行、vol.223) 巷をにぎわせている山野車輪『マンガ嫌韓流』(晋遊舎、2005/07、amazon.co.jp)をひとつの契機として、無限…

★泉井久之助『ラテン広文典』(白水社、2005/09予定、amazon.co.jp) 白水社創立90周年記念出版の一環として復刊。 今年が生誕100周年となる言語学の大家、泉井久之助氏の手になる本書は、現在もラテン語文法書の最高峰に位置する。「ラテン語が示す現象の細…

★アラン・サヤグ+アニック・リオネル=マリー編『ブラッサイ写真集成』(堀内花子訳、岩波書店、2005/08、amazon.co.jp) 19世紀末ハンガリーに生まれたブラッサイは,ベルリンで美術を学び,1924年パリに出て,シュルレアリスムの芸術家たちやピカソ,ミラ…

★野村進『日本領サイパン島の一万日』(岩波書店、2005/08、amazon.co.jp) 90年前に南の島に漂着した山口百次郎,彼の誘いで移住した石山家.本書は山形出身の2家族を軸に日本人移民の苦難の歴史を壮大に紡ぎだす.後に日米両軍による凄惨なる戦場となるこ…

★佐藤泉『戦後批評のメタヒストリー——近代を記憶する場』(岩波書店、2005/08、amazon.co.jp) 破局と復興を生きる人々の心情を充填して展開された戦後の批評.文学作品を論じつつ,ナショナリズムや日本の近代を問い直した場が,何を記憶させ,何を見えなく…

★種村季弘『断片からの世界 美術稿集成』(平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 著者の批評活動の大きな柱であった美術をテーマとした遺稿集成。単行本未収録のものを中心に、芸術原論や国内外作家論等を4章で構成、著者独自の物の見方を開示した大パノラマ。 …

★林淑美『昭和イデオロギー 思想としての文学』(平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 中野重治、戸坂潤、小林秀雄、坂口安吾など、思想としての文学の闘いの内に、支配の言説への加担と対抗の内に、昭和という時代を貫くイデオロギーの諸形態をみとる、果敢な…

★柳田泉『随筆明治文学1 政治篇・文学篇』(東洋文庫741、平凡社、amazon.co.jp) 明治の文学・文化研究の先駆者・柳田泉。その仕事の精髄を集めた随筆明治文学正続二編を3巻に再編。第1巻は、政治運動と近代小説の相携えて進む道行きを示す論考など。 (…

★グザヴィエル・ゴーチエ『シュルレアリスムと性』(三好郁郎訳、平凡社ライブラリー547、平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 自由と愛を求めたシュルレアリスムはエロスの破壊力に賭けたが、その苦闘とは裏腹に、結局は革命に失敗する。その原因を抜きがたい…

★上田和彦『レヴィナスとブランショ——〈他者〉を揺るがす中性的なもの』(水声社、2005/07、amazon.co.jp) 「私」に呼びかける「他者」とは、誰なのか。「他者」の呼びかけに応える「私」とは、誰なのか。著者が2002年に東京大学大学院人文社会系研究科…

新曜社といえば、6月にこういう本も出ています。 ★H.ベルテンス+J.ナトーリ編『キーパーソンで読むポストモダニズム』(土田知則+時実早苗+篠崎実+須藤温子+竹内康史訳、新曜社、2005/07、amazon.co.jp) Edited by Hans Bertens + Joseph NatoliPOSTMO…

★小熊英二『対話の回路——小熊英二対談集』(新曜社、2005/07、amazon.co.jp) 小熊英二氏の新著は、これまでに行った対談を集成した一冊。目次は次のとおり。 ・「日本」からのエクソダス(村上龍) ・同時多発テロと戦後日本ナショナリズム(島田雅彦) ・…

筑摩書房では、今年12月で創刊20周年を迎えるちくま文庫(総点数約1900点)の復刊アンケートを募集中。下記ウェブサイトに「品切れ本全点リスト」が掲載されており、最大20点までチェックをいれることができる。読みたかったのに永らく品切れだったあの書目…

もう一冊、みすず書房の新刊より。こちらは映画書。 ★田中眞澄『小津安二郎と戦争』(みすず書房、2005/07、amazon.co.jp) 1937年9月―1939年7月、一下士官として中国大陸で従軍。1943年6月には軍報道部映画班としてシンガポールに赴任、終戦の日を同地で迎…

★増田聡『その音楽の〈作者〉とは誰か——リミックス・産業・著作権』(みすず書房、2005/07、amazon.co.jp) 増田聡(ますだ・さとし, 1971- )さん(id:smasuda)の新著が書店に並んでいるようです。読了後にメモランダムを作成します(とりあえず刊行情報を…

上半期の刮目書といえば、月曜社の小林さんが、メールマガジン「[本]のメルマガ」第220号で、「上半期和書ベスト10」を発表している。同ベスト10は、小林さんのウェブログ「ウラゲツ☆ブログ」にも転載されている。 近く「哲学の劇場」でも2005年上半期で印…

書評紙『週刊読書人』の2005年7月29日号では、恒例の「2005年上半期の収穫から」を掲載。各界40人へのアンケートで、2005年上半期に発売された「人文・社会科学系の書籍、文学系の書籍」から印象に残った本を三冊ずつ選定するという趣向。 同紙ウェブサイト…

★蓮實重彦+山根貞男編『成瀬巳喜男の世界へ』(リュミエール叢書36、筑摩書房、2005/07、amazon.co.jp) 今年2005年は、映画監督・成瀬巳喜男(1905-1969)の生誕百周年にあたる。この節目を記念した各種特集上映やDVDボックスセット(東宝)のリリースなど…

★ジョナサン・クレーリー『知覚の宙吊り——注意、スペクタクル、近代文化』(岡田温司監訳、石谷治寛訳、平凡社、2005/07、amazon.co.jp) Jonathan Crary, Suspensions of Perception: Attention, Spectacle and Modern Culture (October Books, MIT Press) …

★日夏耿之介『荷風文学』(平凡社ライブラリー、平凡社、2005/07、amazon.co.jp) 著者は狷介孤高をもって知られた学匠詩人。ゴシック・ロオマン体と称される特異な詩風が名高いが、その文学的鑑識眼も稀有である。全集未収録の批評文を多数収めた、瞠目の荷…

★クロード・レヴィ=ストロース『レヴィ=ストロース講義——現代世界と人類学』(川田順造+渡辺公三訳、平凡社ライブラリー543、平凡社、2005/07、amazon.co.jp) Claude Lévi-Strauss, L'anthropologie face aux problèmes du monde moderne 1988年3月にサ…

★五十嵐太郎『現代建築のパースペクティヴ——日本のポスト・ポストモダンを見て歩く』(光文社新書、光文社、2005/07、amazon.co.jp) ⇒50's THUNDERSTORM http://www.cybermetric.org/50/

★ヴェロニク・パテヴ編『What is OMA——レム・コールハースとOMAについての考察』(橋本啓子訳、TOTO出版、2005/05、amazon.co.jp) レム・コールハースが率いるOMAは近年完成したシアトル公立図書館、プラダの一連のプロジェクト、そしてこれまでにない特異…

★フランク・ロイド・ライト+ルイス・マンフォード『ライト=マンフォード往復書簡集 1926-1959』(富岡義人訳、鹿島出版会、2005/05、amazon.co.jp) きっかけは一通の手紙であった。人生の苦難に弄ばれる建築家が、駆け出しの批評家に呼びかけたその言葉は…

★『メタボリズムとメタボリストたち』(美術出版社、2005/05、amazon.co.jp) 大高正人+川添登編、川添登+大高正人+菊竹清訓+槇文彦+栄久庵憲司+粟津潔+黒川紀章著。 1960年、世界デザイン会議を期に結成された建築・デザインの運動、メタボリズム。…

★八束はじめ『思想としての日本近代建築』(岩波書店、2005/05、amazon.co.jp) 日本の近代国家の成立と展開の中で建築はどのような広がりをもちながら近代化し,また歴史に影響を及ぼしてきたか.錯綜する政治学,歴史学,文学等における議論を参照しつつ,…