2021-01-01から1年間の記事一覧

往復書簡「知識の沼――ことばで巨人の肩にのる」第2回

「Web河出」で始まった連載、往復書簡「知識の沼――ことばで巨人の肩にのる」の第2回が公開されました。今回は、今野真二さんの1通目です。 今野さんと私の「なれそめ」の話から。 web.kawade.co.jp

書評:沓掛良彦『オルフェウス変幻』

『図書新聞』第3494号(2021年05月01日号)に書評を書きました。 取り上げたのは、沓掛良彦『オルフェウス変幻――ヨーロッパ文学にみる変容と変遷』(京都大学学術出版会)です。 この途轍もない本のすごさの一端なりともご紹介できたらと思って書いてみたの…

「大人のリベラルアーツ」第3回

2021年4月22日(木)の夜に、「大人のリベラルアーツ」第3回に登壇しました。 これは、シブヤ大学と稼業イノベーション・ラボの共同主催によるオンラインイヴェントです。 第1回は、吉川くんとわたくしとで、「学びとは何か」(2月24日)というテーマをめぐ…

新連載「知識の沼――ことばで巨人の肩にのる」

河出書房新社のウェブサイト「Web河出」で、新しい連載を始めました。 日本語学者の今野真二さんの新著『日本語の教養100』(河出新書)の刊行を記念して、今野さんとわたくしとで、往復書簡を交わすという企画です。 せっかくの機会なので、大きな風呂敷を…

「クイズ文で伝わる!謎解きと論理の文章教室」

2021年4月7日(水)の夜、ゲンロンカフェで、飯間浩明さん、徳久倫康さんと「クイズ文で伝わる!謎解きと論理の文章教室」と題してお話ししました。 飯間さんのご著書『非論理的な人のための論理的な文章の書き方入門』(Discover携書、ディスカヴァー・トゥ…

「月刊ALL REVIEWS」で豊﨑由美さんと対談

2021年4月4日(日)に「月刊ALL REVIEWS」で、豊﨑由美さんとお話しします。 ゲストが選んだ本について、豊﨑さんとあれこれお話しするオンライン番組で、今回は、バレリア・ルイセリ『俺の歯の話』(松本健二訳、白水社)がテーマです。 「月刊ALL REVIEWS…

可視化法学

リンク先の「可視化法学」は、日本の法律の相互関係をグラフィックで表現する試み。 どういう仕組みでグラフィックを生成しているのか、まだ確認していないのだけれど、これだけ絡み合った法文を、人間がどこまでどうやって適切に運用できているのか/いない…

失敗上等の気分で

2021年4月1日の「朝日新聞」にエッセイを書きました。 失敗ばかりしている者から見た、学ぶことについての感想です。 digital.asahi.com

大岡山のほうへ

この4月から、東京工業大学で働きます。 リベラルアーツ研究教育院という組織に所属して、哲学の講義を担当します。 これに伴い、2020年度からお世話になっている立命館大学大学院 先端総合学術研究科を退職し、非常勤として引き続きゼミなどを担当いたしま…

「その相談、あの本なら、こう言うね。F/哲学の劇場」レポート

2021年3月7日に立命館大学で開催されたオンラインイヴェント「その相談、あの本なら、こう言うね。F/哲学の劇場」について、立命館大学新聞社サイトにレポートが掲載されました(3月29日)。 立命館大学の瀧本和成教授と吉川浩満くんとともに、みなさんから…

「大人のリベラルアーツ」第2回のゲストは東浩紀さん

2021年3月29日(月)の夜は、オンラインイヴェント「大人のリベラルアーツ」第2回でした。 今回は「哲学」をテーマに、東浩紀さんをゲストにお迎えして、吉川浩満くんとともにお話を伺いました。東さんの新著『ゲンロン戦記――「知の観客」をつくる』(聞き手…

猫町倶楽部で『人文的、あまりに人文的』の対談

2021年3月12日(金)の夜、猫町倶楽部事務局主催のオンラインイヴェント「吉川浩満/山本貴光『人文的、あまりに人文的』」で、吉川浩満くんと対談をしました。 吉川くんとの共著『人文的、あまりに人文的――古代ローマからマルチバースまでブックガイド20講+α…

「映画を拡張する声と説明芸術――『活動写真弁史』刊行記念」

2021年3月8日(月)の夜、ゲンロンカフェで、片岡一郎さん、渡邉大輔さんとともに「映画を拡張する声と説明芸術――『活動写真弁史』刊行記念」と題してお話ししました。 活動写真弁士の片岡一郎さんが書いた『活動写真弁史』(共和国)は、映画の移入とともに…

「大人のリベラルアーツ」第1回

2021年2月24日(水)の夜、オンラインイヴェント「大人のリベラルアーツ」第1回で、吉川浩満くんと対談しました。テーマは「学びとは何か」。 「大人のリベラルアーツ」は、シブヤ大学と家業イノベーション・ラボが主催するイヴェントで、全3回を予定してい…

「推しがいるということ――宇佐見りん『推し、燃ゆ』について」

河出書房新社のウェブサイト「Web河出」に、「推しがいるということ――宇佐見りん『推し、燃ゆ』について」が掲載されました。 この文章は、『文藝』2020年冬季号(河出書房新社)に書いた「文芸季評 文態百版」からの抜粋です。毎回、それに先立つ3カ月分の…

「ハイデッガー全集」オンデマンドで復刊

創文社から刊行されていた「ハイデッガー全集」は、同社解散にともなって、東京大学出版会が引き継いだとのこと。そしてついに、既刊50冊のオンデマンド版刊行が始まるといううれしいニュースです。 【ご案内】「ハイデッガー全集」はドイツで刊行中(全103 …

『アイドルマスター』について――2.5次元的な造形美

『BRUTUS』2021年3月1日号(マガジンハウス)は「アイドルマスター」を特集しています。 同特集中の「アイマス構造分析。なぜハマる? なぜ続く?」というコーナーで、僭越ながら「2.5次元的な造形美。」という話をしています。取材・構成は、鳥澤光さんです…

豊﨑由美さんの「読んでいいとも!ガイブンの輪」

2021年2月14日(日)に、豊﨑由美さんの「読んでいいとも!ガイブンの輪」にお邪魔します。 「読んでいいとも!ガイブンの輪」通称〈よんとも〉は書評家の豊﨑由美さんが「笑っていいとも」の「テレフォンショッキング」方式でゲストをお招きし、素敵な本屋…

「これが示したいことだった」最終回(『数学セミナー』)

1年の予定で書いてきた『数学セミナー』(日本評論社)の連載「これが示したいことだった」最終回(第12回)を3月号に書きました。 この連載は、読書日記のように、折々に読んでいる数学や自然科学の本について書いたエッセイです。 完結を記念して、全12回…

今野真二+山本貴光「日本語学の愉しみ」

2021年2月10日(水)の夜、ゲンロンカフェで日本語学者の今野真二さんと対談いたします。題して「日本語学の愉しみ――乱歩、短詩、言霊」です。 サブタイトルは、今野さんが2020年に刊行された新著のテーマを並べたものでした。 以前から今野さんのご著書や論…

マイクロノヴェルとしての『伊勢物語』

久しぶりに『伊勢物語』を通して読んでみた。 「むかし、をとこありけり」といって始まる恋物語。 むかしは全然そういうことが気になっていなかったけれど、いま読むと、断章形式の構造で、なんだかゲームAIにいろいろなパターンの恋愛行動をとらせた結果を…

「第三の新人」論へのあとがき

リニューアル後、「文×論」の方針を掲げて着々と鈍器路線を歩み続ける文芸誌『群像』2021年3月号(講談社)に文章を書きました。 小特集「第三の新人」のコーナーで、「日常の再発見に向けて――「第三の新人」を読むために」と題しています。 拙文のほか、同…

「市民の立場で語る任命拒否問題」

人文社会系学協会連合連絡会編『私たちは学術会議の任命拒否問題に抗議する』(論創ノンフィクション8、論創社、2021/02/05)に、吉川浩満くんとの対談「市民の立場で語る任命拒否問題」(企画・構成・司会は「週刊読書人」の野村ななみさんで、「週刊読書人…

Instagramで本を記録

以前は、手にした本をこのブログに掲載する、ということをしていた時期もありました。 最近は、より手軽に処理できるという理由から、もっぱらInstagramに掲載しています。 InstagramはInstagramで、わざとそうしているのか分からないけれども、操作が必ずし…

2021年、書き物方面の抱負

1年間連載してきた『数学セミナー』(日本評論社)の「これが示したいことだった」は、近日発売される号で最終回を迎える。 今度で連載42回目となる「マルジナリアでつかまえて」(『本の雑誌』)は、第1回から第25回をまとめて本にしたことを考えると、あと…

マルジナリア書店で1日店長

今年は、もうちょっと備忘録がてら、あれこれブログに書いておこうと思いながら、はやくも1月が終わってしまった(むむむ)。 先日、1月30日(土)に、マルジナリア書店byよはく舎で、吉川浩満くんとともに、1日店長を務めてきました。 マルジナリア書店とは…

マーカス・デュ・ソートイ『レンブラントの身震い』の書評

「日本経済新聞」の2021年1月23日書評欄に、マーカス・デュ・ソートイ『レンブラントの身震い』(冨永星訳、新潮クレスト・ブックス、新潮社、2020)の書評を書きました。 原題をCreativity Code(創造性のコード)といって、人間における創造の規則(コード…

フィリップ・ウィルキンソンほか『世界の神話大図鑑』を推薦

フィリップ・ウィルキンソンほか著『世界の神話大図鑑』(林啓恵+飯原裕美訳、三省堂書店、2021.01.22)に推薦文を書きました。もうお一方は、里中満智子さん。 1行目の「はじめに神話があった。」をキャッチコピー風にちょっと大きく表示してはどうかと考…

『MOTHER』について

WIREDにゲームについてのエッセイを書きました。 「世界を別の仕方で見るために――『MOTHER』がくれた「ちえとゆうき」」 と題して、糸井重里さんが企画・開発した『MOTHER』について述べています。 『MOTHER』の第1作がファミコンで登場したのは1989年のこ…

仲俣暁生+山本貴光「魅惑の書物変身術」(ゲンロンカフェ)

2021年1月6日(水)に、仲俣暁生さんとゲンロンカフェでお話ししました。 いつもは司会役の多いわたくしですが、今回は拙著『マルジナリアでつかまえて』(本の雑誌社)をテーマに「魅惑の書物変身術」と題して、仲俣さんとあれこれお話ししています。 YouTu…