2005-01-01から1年間の記事一覧

★ジャンバティスタ・バジーレ『ペンタメローネ——五日物語』(上下巻、杉山洋子+三宅忠明訳、ちくま文庫、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★渡邊二郎『現代人のための哲学』(ちくま学芸文庫ワ3-5、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★松岡正剛『フラジャイル——弱さからの出発』(ちくま学芸文庫マ25-1、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★木村敏『あいだ』(ちくま学芸文庫キ14-1、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★ロラン・バルト『映像の修辞学』(蓮實重彦+杉本紀子訳、ちくま学芸文庫ハ9-5、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp) 「イメージの修辞学——パンザーニの広告について」、「写真のメッセージ」、「映画について——「カイエ・デュ・シネマ」誌によるインタヴュ…

★ハンナ・アレント『暗い時代の人々』(阿部齋訳、ちくま学芸文庫あ7-3、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp) Hannah Arendt, MEN IN DARK TIMES (1968) 『人間の条件』、『革命について』につづいて、ハンナ・アレント(Hannah Arendt, 1906-1975)作品、三…

2005年09月の筑摩書房新刊より

筑摩書房2005年09月の新刊書から刮目の作品をピックアップしてみました。個々の作品については読了後にメモランダムを作る予定です(と言いながらすでにアウトプットがインプットにまったく追いつかない今日この頃)。

★高崎哲郎『評伝 月光は大河に映えて——激動の昭和を生きた水の科学者・安藝皎一』(鹿島出版会、2005/09、amazon.co.jp) 鹿島出版会関連でもう一冊。 昭和が生んだ天才級の知識人・安藝皎一の生涯を描きだした読み物。河川学者としてだけではなく、技術官僚…

★パウル・フランクル『建築史の基礎概念——ルネサンスから新古典主義まで』(香山壽夫監訳、SD選書240、鹿島出版会、2005/08/25、amazon.co.jp) Paul Frankl, Die Entwicklungsphasen der neueren Baukunst(B.G.Teubner, 1914) パウル・フランクル(Paul Fr…

★中村洪介『近代日本洋楽史序説』(林淑姫監修、東京書籍、2003/03、amazon.co.jp) ここは文化の吹き溜まりだといったのは誰だったか忘れたが、大陸から見て東の果てともいえる日本には、本当によく諸外国の文物が流入してごたまぜになっている。 いまでこ…

★内田魯庵『芭蕉庵桃青傳』(柳田泉編、京都印書館、1945/11/01) 魯庵による芭蕉伝。研究書としては歴史的文献ということになるのかもしれないが、魯庵への関心という観点からは、以下に引く柳田泉の言葉にあるように興味深い一冊である。 此の『芭蕉傳』は…

★内田魯庵『文学者となる法』(特選名著復刻全集、近代文学館、1980/06) 明治27年、右文社から刊行された文学者作法書、という名の文学批判、という姿を借りて存外まじめに書かれている節もあるがやっぱりどこか人を食ったところのあるはなはだ愉快な一書。…

先日のエントリー(2005/08/04)に続いて内田魯庵(うちだ・ろあん[内田貢]、1868-1929)に関する文献について書いてみたい。 今回は、『文学者になる法』と『芭蕉庵桃青傳』の二冊。

★ベンジャミン・リベット『マインド・タイム——脳と意識の時間』(下條信輔訳、岩波書店、2005/08、amazon.co.jp) Benjamin Libet, Mind Time: The Temporal Factor in Consciousness (Harvard University Press, 2004) 自分が何かをしようと意識するよりも…

上記書評にあわせて拙ウェブサイト「哲学の劇場」を更新しました。 今回は、カトリーヌ・マラブー(Catherine Malabou)氏の「肖像」です。まだ不十分なものですが、追って情報を追記・整備する予定です。 ⇒哲学の劇場 > 作家の肖像 > カトリーヌ・マラブー …

今週土曜日発売の『図書新聞』第2741号(2005年09月10日)に、カトリーヌ・マラブー『わたしたちの脳をどうするか——ニューロサイエンスとグローバル資本主義』(Que faire de notre cerveau ?)(桑田光平+増田文一朗訳、春秋社、2005/06[原書2004]、amazon…

★村井淳志『脚本家・橋本忍の世界』(集英社新書0305F、集英社、2005/08、amazon.co.jp) 日本映画史上、もっとも偉大な脚本家の世界。 『羅生門』『七人の侍』『真昼の暗黒』『私は貝になりたい』『切腹』等、数々の傑作を生みだしてきた脚本家・橋本忍。本…

★『成瀬巳喜男と映画の中の女優たち——生誕百年特別記念出版』(ぴあ、2005/08、amazon.co.jp) 名匠の名作を彩った女優39人。 蔵出しスチール400枚で綴る名匠の世界。 成瀬巳喜男フォトアルバム 成瀬映画のヒロインたち、そのしたたかさとさりげない美…

★阿部嘉昭『成瀬巳喜男——映画の女性性』(河出書房新社、2005/08、amazon.co.jp) 今年生誕100年を迎える、映画監督についての書き下ろし。女性を描くことに定評のあった名匠の映画術を、『浮雲』をはじめ12作品を中心に、さまざまな「映画の女性性」を考察。…

★『愉しき哉人生』(77min, 1944) 冒頭、縦書きで「撃ちてし止まむ」の一文がスクリーンに映り、戦時中の作品であることが思い起こされる。それにしても国策に諸手をあげて大賛成、という作家ならいざ知らず、必ずしもそうではない作家は戦時下という状況で…

★鈴木博之+石山修武+伊藤毅+山岸常人編『シリーズ都市・建築・歴史 7 近代とは何か』(東京大学出版会、2005/07、、amazon.co.jp) 全10巻が予定されている「シリーズ都市・建築・歴史」第一回配本。 「建築・都市」から人類の営みの歴史を読み解き直すシ…

★五十嵐太郎『現代建築のパースペクティブ——日本のポスト・ポストモダンを見て歩く』(光文社新書、光文社、2005/07、amazon.co.jp) 現代建築とは何か。 「現代」というのは移り変わるものだから、この言葉が発せられる時代によってその意味は変わるだろう…

★長嶋康郎『ニコニコ通信』(acetate003、編集出版組織体アセテート、2005/08) この面白さをいったいどうお伝えすればよいのか困り果てている。 映画なら筋書きや見所を、日頃紹介している類の本ならテーマや立論の仕方など、芸術なら解釈や特異さを述べれ…

わが相棒・吉川浩満が、「[本]のメルマガ」にエッセイを発表しています。 ★吉川浩満「嫌韓節考」(「[本]のメルマガ」2005.08.25発行、vol.223) 巷をにぎわせている山野車輪『マンガ嫌韓流』(晋遊舎、2005/07、amazon.co.jp)をひとつの契機として、無限…

★『ライフ・イズ・ミラクル』(154min, 2004) ZIBOT JE CUDE 古来、色恋に騒動はつきもので実生活はもちろんのこと、創作の世界にもゴマンと例がある。 古くはホメロスの作といわれる『イリアス』(成立は前8世紀とも)などは、色恋とそれが引き起こす騒動…

★泉井久之助『ラテン広文典』(白水社、2005/09予定、amazon.co.jp) 白水社創立90周年記念出版の一環として復刊。 今年が生誕100周年となる言語学の大家、泉井久之助氏の手になる本書は、現在もラテン語文法書の最高峰に位置する。「ラテン語が示す現象の細…

★ドミニック・ルクール『科学哲学』(沢崎壮宏+竹中利彦+三宅岳史訳、文庫クセジュ891、白水社、2005/08、amazon.co.jp) Dominique Lecourt, La philosophie des sciences (Collection QUE SAIS-JE? No.3624, P.U.F., 2001) 欧米の科学哲学の歴史をいくつ…

★「ブラッサイ——ポンピドゥーセンター・コレクション展」(東京都写真美術館) 2005年08月06日(土)〜09月25日(日)の会期で、ブラッサイ展が開催されている。 パリのポンピドゥーセンター(フランス国立近代美術館産業創造センター/ジョルジュ・ポンピド…

★「写真はものの見方をどのように変えてきたか 第3部 [再生]」(東京都写真美術館) 全4部で写真の歴史を概観する写真展シリーズ「写真はものの見方をどのように変えてきたか」の第3部「再生」が東京都写真美術館で開催されている。 写真の誕生を概観する第1…

★グザヴィエル・ゴーチエ『シュルレアリスムと性』(三好郁朗訳、平凡社ライブラリー547、平凡社、2005/08、amazon.co.jp) Xavière Gauthier, Surréalisme et sexualité (Gallimard, 1971) アンドレ・ブルトン(1896-1966)によって起草された「シュルレア…