2024年3月の平凡社ライブラリー

2024年3月の平凡社ライブラリーは次の2点です。 ★962:クラウス・リーゼンフーバー『中世哲学の射程 ラテン教父からフィチーノまで』(村井則夫編訳、平凡社、2024/03/05) 『中世哲学の源流』(創文社、1995)、『中世における理性と霊性』(知泉書館、2008…

「アーカイヴとウェブ上の記憶をめぐる作業日誌」(DISTANCE.media)

ドミニク・チェンさんとともに編集委員を務めているウェブメディア「DISTANCE.media」で連載を始めます。 「作業日誌」という形式で、同サイトで進んでいるアーカイヴやサイトについて、使い勝手や設計の観点から、あれこれ考えてみようというものです。 下…

「人文的、あまりに人文的」第184回

吉川浩満くんと開設しているYouTubeチャンネル「哲学の劇場」で、「人文的、あまりに人文的」第184回を公開しました。 今回は、リクエスト企画で「読んだふりしてしまった本ある?」です。 www.youtube.com

2024年3月の講談社学術文庫

2024年3月の講談社学術文庫は、以下の5冊です。 それぞれの本の冒頭にある4桁の数字は、講談社学術文庫の通し番号です。 ★2808:クラウス・リーゼンフーバー『存在と思惟 中世哲学論集』(山本芳久編・解説、講談社、2024/03/12) 『中世哲学の源流』(上智…

「アジア文芸ライブラリー」(春秋社)

春秋社編集部のツイートによると、2024年4月から「アジア文芸ライブラリー」という新シリーズが刊行されるようです。 ||◤ 海外文学ファンに朗報 ◢||#アジア文芸ライブラリー という新たなシリーズを、この4月より刊行開始します。アジア各地の同時代の文学作…

伊藤亜紗+アダム・タカハシ+山本貴光「新しい文理のデザイン」(DISTANCE.media)

伊藤亜紗さん、アダム・タカハシさんと「新しい文理のデザイン」というテーマでお話ししました。 掲載はDISTANCE.mediaで、編集部による記事へのリード文はこんなふう。 グローバリゼーション、デジタル化、環境問題、紛争、分断などが、私たちの前に複雑な…

イヴェント「大人のためのリテラシー:これからの知恵と技法を考える」(INSTeM)

2024年3月9日と10日に、INSTeM Convention 2024 Spring「大人のためのリテラシー:これからの知恵と技法を考える」というイヴェントが開催される予定です。 INSTeM(インステム)とは、2022年7月に設立された一般財団法人で、Inter-field Network for Scienc…

DK社編『哲学ってなんだろう?』(拙訳、東京書籍)

2024年3月8日に、DK社編『哲学ってなんだろう? 哲学の基本がわかる図鑑』(拙訳、東京書籍)が発売予定です。 DK社から刊行されているWhat's the Point of シリーズの1冊で、What's the Point of Philosophy? (2022/08/04)を訳したものです。 目次はこんな…

第4回 利他学会議(未来の人類研究センター)

3月2日と3日に「利他学会議」が開催されます。 東京工業大学の「未来の人類研究センター」が主催するオンライン・カンファレンスです。

伊藤亜紗+アダム・タカハシ+山本貴光「新しい文理のデザイン(前篇)」

DISTANCE.mediaで、伊藤亜紗さん、アダム・タカハシさんと「新しい文理のデザイン」というタイトルでお話をしました。前篇が公開されています。構成は斎藤哲也さんです。 アダム・タカハシさんといえば、『哲学者たちの天球』(名古屋大学出版会)も記憶に新…

たくさんのレポートを読むたび空想すること

義務教育のどこかで、あるいは高校ぐらいの段階で、デザインのトレーニングを受けていない人たちがWordその他のワープロソフトで作成した文書を100本くらい読むという経験を全員にしてもらうのはどうか。 これを経験すると、イヤでもデザインやタイポグラフ…

index 全集類

ここでは、本ブログで全集に触れている記事へのインデックスを作成します。 リンクがない項目は、将来記事をつくる予定です。 なお、個人名を冠した全集については、当該人物の姓の五十音順で並べます。 【あ】 ・『アインシュタイン選集』(全3巻、共立出版…

マルグレート・クラウル『ドイツ・ギムナジウム200年史』(ミネルヴァ書房)

マルグレート・クラウル『ドイツ・ギムナジウム200年史 エリート養成の社会史』(望田幸男、川越修、隈元泰弘、竹中亨、田村栄子、堤正史訳、ミネルヴァ書房、1986) ドイツのギムナジウムでどういう教育がされていたのかを知りたいと思い手にしてみました。…

エミール・デュ・ボア=レーモンについて

久しぶりに、コンスタンス・リード『ヒルベルト 現代数学の巨峰』(彌永健一訳、岩波現代文庫学術240、岩波書店、2010/07/16)を読んでいたら、ヒルベルトが若い頃、エミール・デュ・ボア=レーモン(Emil du Bois-Reymond, 1818-1896)の本が広く読まれたと…

イブン・アン=ナディーム『フィフリスト(目録)』英訳版

Twitterのタイムラインで「ナディーム『目録』」という文字列をお見かけして、昔英訳版を手にしたのを思い出しました。 これは、10世紀頃のバグダードで書籍商のイブン・アン=ナディームが記録した本の目録です。その当時、どんな本が存在したかという知識…

アカデミー版『カント全集』新版

アカデミー版『カント全集』新版の刊行が始まったことを、Twitterで教えてもらいました。 先日、アカデミー版カント全集新版第1巻を入手した。1747~1756年までの著作が収録されている。ドイツ語著作の字体がフラクトゥーアからローマン体に変更されたほか、…

記憶装置としてのカード

「持ってたはずなのに近頃見かけないな」と思っていた本が、電子化した本を放り込んでいるフォルダに見つかるケースがままある。 先日、電車での移動中、iPad Proの画面を見ながら、「そういえば」とたいそう久しぶりに電子書籍管理アプリを起動してみたとこ…

Bluesky

これまで、ユーザー登録を招待制にしていたSNSのBlueskyが、米時間の2024年2月6日に招待制を廃止したようです。 急にフォロワー数が増えたので、何事かと思ったらそういうことだったのですね。 あくまでも現在の、ということになりますが、私がBlueskyのいい…

Webdeleuze

Webdeleuzeは、フランスの哲学者、ジル・ドゥルーズ(Gilles Deleuze、1925-1995)の講義の音声とテキストなどをまとめて掲載しているウェブサイトです。 最近本として刊行されたSur la peinture, cours Mars-Juin 1981 (Les Éditions de Minuit, 2023)の講…

シン・ジュヒョン『シリアスゲームの社会的受容を問う』(福村出版)

シン・ジュヒョン『シリアスゲームの社会的受容を問う 韓国の事例にみる「ゲーム」と「教育」の社会文化的研究』(福村出版、2024/02/15)が刊行されました。 韓国での実例を通じてシリアスゲームを作ったり普及させたりする難しさを分析した研究で、シン・…

「遊びの力で研究する」(『コモンズ』第3号)

東京工業大学 未来の人類研究センターのオンラインジャーナル『コモンズ』の第3号が公開されました。 今回の特集テーマは「あそび」です。 河村彩さんの巻頭言「「あそび」と生きる」からご覧くださいませ。 特集の他にも6本の論文を掲載しています。 私は「…

「『DIGITAL BITES[デジタル・バイツ]─アート&テクノロジーの摂り方』出版記念」対談

2024年2月14日(水)の19時から、代官山蔦屋書店で長谷川祐子監修、金沢21世紀美術館編『デジタル・バイツ アート&テクノロジーの摂り方』(BNN、2024)の刊行を記念したイヴェントが行われます。 登壇者は、同書の監修を務めた長谷川祐子館長、同館レジス…

「本の名刺」(講談社)

「群像」のウェブ(という位置づけでいいのかな)に「本の名刺」というエッセイを書きました。 講談社から本を刊行した著者が、その本にまつわる文章を書くというコーナーで、『群像』本誌のほうにも同じコーナーがあります。今回私が寄稿したのは、ウェブの…

第4回「みんなのつぶやき文学賞」投票受付開始

第4回「みんなのつぶやき文学賞」の投票受付が始まりました。 従来はTwitterへの投稿で投票していたところ、今回からメールフォームからの受付に変更されています。詳しくは下記リンク先をご覧ください。 投票の締切は、2024年2月4日(日)23:59です。 ぜひ…

ニコニコ美術館「恵比寿映像祭2024 月へ行く30の方法」

2024年2月2日(金)に、ニコニコ美術館の番組「恵比寿映像祭2024 月へ行く30の方法」で進行を務めました。 恵比寿ガーデンプレイスのセンター広場のスクリーンで展示されている「Poems in Code──ジェネラティブ・アートの現在/プログラミングで生成される映…

『デジタル・バイツ』(BNN、2024)

長谷川祐子監修、金沢21世紀美術館編『デジタル・バイツ アート&テクノロジーの摂り方』(BNN、2024.01.15)に寄稿しました。 こんな装幀です。装幀・基礎設計は加瀬透さん、レイアウトは平野雅彦さん。 これは、金沢21世紀美術館で開催が始まり、能登半島…

宮崎智之+山本貴光「これから吉田健一の話をしよう」(本屋B&B)

2024年1月14日(日)に、宮崎智之さんと「これから吉田健一の話をしよう」と題して本屋B&Bでお話しをします。 宮崎さんが解説を書いた『余生の文学』(平凡社ライブラリー、平凡社)刊行記念のイヴェントです。 昨年、神奈川近代文学館で「特別展「生誕110 …

酒井泰斗+吉川浩満「読むためのトゥルーイズム」連載開始(『文學界』2024年2月号)

『文學界』2024年2月号(文藝春秋)で、酒井泰斗さんと吉川浩満くんの新連載「読むためのトゥルーイズム」が始まりました。 この対談式連載は、酒井さんと吉川くんが主催している読書会をもとに構成されたものです。サブタイトルにある「非哲学者による非哲…

岩波文庫を集め読む

いつの頃からか、岩波文庫をすべて集め読もうと思うようになり、1990年代半ばころからはとりあえず毎月の新刊を欠かさず手にとるようにしています。また、たまさか目にした既刊書目も入手して読んできました。 とはいえ、1927年の創刊で全体としては6千点ほ…

階段の踊り場

なぜだか分かりませんが、こういう階段の踊り場、なんとはなしに好きな感じがします。 下記は私のBlueskyのアカウントです。Twitterが荒れ果てていることもあり、この頃はこちらが心のオアシスのように感じています。 なにより広告を目にしなくてよいこと、…